酔っ払いとメルマガ | 砂場

砂場

本の感想と日記。些細なことを忘れないように記す。

3年ほど前の出来事。


僕が店内の机に座って仕事をしていると、大声で名前を呼ばれた。お客様は僕の名札を見たらしく、至近距離から名前を連呼される。顔が真っ赤でどうみても酔っぱらっている30歳くらいの男性とその彼女らしき人。


「スナさん、メルマガって雑誌はどこにありますか」と目の前の僕に大声で尋ねる。そんなベタな名前の雑誌は聞いたことがないなと思いつつもムックの可能性も捨てきれないのでパソコン雑誌コーナーを探す。男性は「スナさんが探してくれてるから、もう大丈夫や」などと笑顔で彼女に喋っているが、何度みても初対面の人だ。


「あの、ビバリーヒルズのことが載ってる雑誌のはずなんですが」と素面の彼女に言われて僕の手が止まる。詳しく聞くと彼女がビバリーヒルズ青春白書のことが書かれたホームページで、「この内容はメルマガの○号に載ってます」とあるのを見たらしい。これはどう考えても本物のメルマガのようなので、「メルマガとはメールマガジンの略で」というレベルから説明するが、なかなか理解して貰えない。こっちは全力で説明しているのだが「それは、さすがのスナさんのオチカラを持ってしても取り寄せは無理ですか」などと酔っぱらいなコメントを返される。無理です。


お客様は3度目の説明でようやく分かったようで、彼女に向かって「よし、俺がそのメルマガというものに登録してやるから、安心しろ!」と大声を上げながら、機嫌良く去っていった。