以前、書店で偶然手に取り、読んでみたいなと思ったものです。

そのときわたしは、伊藤若冲が絵師だということだけしか知識がなく、内容に興味を持ちました。

図書館で借りて読もうと思い、そのときは買いませんでした。

 

しかし、どんな内容だろうか…と、もくじと「あとがき」だけに目を通しました。

 

すると、物語の内容以上に興味惹かれる文章を見つけましたビックリマーク

「歴史書は史実を書くもの。しかし小説は、史実に基づいて脚色した物語を付け加えるもの。作家が自由に脚色してよいもの。」というニュアンスのことが書いてありました。

 

妙に納得しました。

もともと原田マハさんのアートミステリー作品のファンだったこともあり、「これは、本当の話なんだろうか、マハさんが作った話なんだろうか」とたびたび考える節があり、歴史上の人物の伝記のような内容に興味をもっていました。

 

そのため、『若冲』のあとがきに書いてあった「小説」の定義にワクワクしました。

そして、本当にあった史実のように書き、自分で作った物語と繋げて書ける小説家の腕はすごいなと関心しました目

 

 

こんなことがあった1年以上前。

先日、偶然にも『若冲』の著者、澤田瞳子さんの講演があることを知りました。

小説のおもしろさを教えてくれた方の話を聴いてみたいと思い、行ってきました。

 

その話のなかで、やはり歴史小説と時代小説の定義のような話が出てきて、とても興味深く聴きました。

「歴史小説は史実に基づいて、歴史上の人物が語られる。時代小説は架空の人物が物語を構成していく。」という大きな違いが印象的でした。

 

いつか『若冲』も読んでみたいと思います。