「なんか実のある話ある?」
Hちゃん(先生)は私達にいつもそう声をかけてきた。
その人なつっこいオネエな雰囲気が
私達は大好きだった。
自覚のない私達に、短い言葉で大事な事を言ってくれてたなと思う。
F先生は、私のなげやりなデッサンの提出用紙に
「線一本にも気持ちが表れます」
と書いた。
社会人になった私は、
レイアウトやイラストの線を妥協せず描くようになった。
その時に相手が理解できなくても、言うべき事は言い切る大切さ。
時が経って思い出しながら、
それを理解する事ができる。
自分は若い人に言い切れてるか。
どうだろう。
育ててくれた人から受けた恩は、若い人に返したい。
「最近、実のある生活してる?」
Hちゃんの実のある話、逆に聞かせてもらえばよかったなぁ。
