子龍が自分の頭の上にいると知って、思い出したこと。


それは、ブータンのワンチュク国王の言葉でした。
東北の震災のあと、ワンチュク国王は福島へ慰問されました。
その時、子供たちに向けて発した言葉だったと思います。

国王は、
「みなさんは龍を見たことがありますか」
と話を始めました。
そして、

「私はあります。王妃もあります。みなさんの中にも龍はいます。龍が何を食べて大きくなるか、知っていますか。龍は、経験を食べて大きくなるのです」

…といったようなことをお話しされたのです。

この話の中では、「龍」とは人の「人格」のことであり、みんなそれぞれの龍を大切に育ててください、ということがテーマだったのですが、私はそれを聞いて「国王は比喩だけではなく、本当の龍も見たことがあるのではないだろうか」
と思ったのです。

そして、龍が人についた場合、本当にその人の経験や氣、行いを糧に大きくなるのではないか…と。


こんなふうに思ったことを数年ぶりに思い出した私は、
「きっとこの子供の龍を育てるのに、私の氣や経験、心が必要なんだ」と感じました。

それとともに、普段呑気すぎるというか、色々怠けてしまうこともあるため、もっと真剣に生きなくては…と反省したのです。

もちろん楽しさ、嬉しさもないと幸せな龍を育てることはできないでしょうから、精一杯楽しみつつも、この子が無事に立派な大きな龍になれるよう、頑張ろうと思っています。