さて、探すと言っても当時はインターネットなどそこまで普及しておりません。やっと携帯が普及しはじめた頃でしょうか。

ですので、次の日会社へ向かうと、とりあえず周りの人間に「○○○って
なんだと思う?」と聞いて回りました。

そもそも、○○○が地名のようなものなのか、それとも人の名称なのか、それすらもわかりません。
それに加えて私は元々この地の生まれではなく、九州出身でしたので、土地の歴史などにも全く詳しくありませんでした。

結局その日は誰も知っている人間がおらず、とぼとぼと帰宅したのですが、それから一週間ほどしたときのことです。

たまたまいつも行く神社の禰宜さんに「〇〇○」について聞くと、なんと、心当たりを教えてくれたのです。

それは〇市にある、龍がいるという神社でした。
そして、その神社の名前がまさに「〇〇○」だったのです。

絶対にそこのことだと思った私は、禰宜さんにいつ頃いけばいいでしょうかと相談すると、「必ずそこに呼ばれることになるから、急がなくていいよ」と言われました。

呼ばれるとはどういうことなんだろう…と思いながらも、導かれるままにしておこうと日々を過ごしていると、それから一ヶ月ほどしてその機会が巡ってきたのです。

その神社のそばには昔からホテルが建っているのですが、そのホテルの最上階で食事をしようと知人に誘われたのでした。

ここはあの神社のすぐ側だ…とドキドキしながら当日待ち合わせ時間にホテルへいきますと、今でもどうしてその流れになったのかわからないのですが、その知人に「○○○神社へ行きましょう」と誘われたのです。

件の神社はこのホテルから3、400メートル。
歩いて行くことになりました。

とうとうあの夢の神社へ行く日が来たのだ、と、とてもわくわくしていました。

その神社は、お城のそばにあって、歩いて行くと向かって左にお城の、右に神社が建っていました。


その姿をみて、何かが起こる予感があったのです。