私の住むK市は、カッコウやウグイスの声で朝目覚めるという、とても長閑な環境です。
緑が豊かなのでしょうね。
最近その声に混じって「トントン・カンカン」という音が聞かれるようになりました。
我が家の向かいで新築工事が始まったのです。
槌音はいいですよね。
活気があって私は好きです。
槌音で思い出したのですが
太宰治の『トカトントン』という小説をご存知でしょうか。
昭和22年『群像1月号』に掲載され
新潮文庫や角川文庫の『ヴィヨンの妻』に収められています。
もちろん、青空文庫にもあります。
ある男が悩んだ挙句、自らの特殊な病を手紙で告白し、某作家に救いを求めるという内容なんですが…
この特殊な病というのが
仕事でも趣味でも、何か物事に感激し、がむしゃらに取り組んでいくと、ある日どこからともなく、「トカトントン」と金槌の音が聞こえて来て、途端に波がさっとひくように、何とも馬鹿らしい気持ちになって、やる気をなくしてしまうというもの。
皆さんは、こういう経験お持ちですか?
音ではないけれど、何かがキッカケで急に熱が冷めてしまうことってありますよね。
昨年のことですが
都内のある古書店で、太宰治が昭和21年に書いた小説『雀』の直筆原稿が見つかりました。
太宰治が晩年を過ごした、三鷹市がこの原稿を買上げ(880万円だそうですよ)
今月の6日から三鷹市美術ギャラリー内の太宰治展示室で公開されています。
高校時代に太宰治を読みあさり
三鷹の禅林寺に墓参した身として、これは見逃せません。
早速行ってきました。
太宰治展示室は、晩年を家族と暮らした三鷹市下連雀113の家を、実寸で再現し『三鷹の此の小さい家』と名付けられています。
『雀』の原稿は200字詰め原稿用紙で38枚あり、2回に分けて公開されます。
今回は第1期という事で1頁〜18頁が公開されていました。
神経質そうな文字(笑)や、推敲の跡も沢山あり、とても興味深いものでした。
その他にも、弘前高校時代に愛用した電気スタンド、三鷹の家の表札、原稿やハガキ、書画等 70点あまりが展示されています。
三鷹市美術ギャラリーは
JR中央線 三鷹駅南口から直ぐです。
ご興味のある方は、どうぞお立ち寄り下さい。
三鷹まで来られた方は、せっかくですからギャラリーから歩いて5分ほどにある 太宰治文学サロンにもお立ち寄り下さい。
こちらは太宰が通った『酒屋 伊勢元』の跡地に立てられた、太宰治専門のブックカフェ。
1000冊を超える全集、研究書、図録、写真集等が揃っていて、珈琲やクッキーをいただきながら読書ができます。
さらに、ボランティアのガイドさんもいらして、太宰を熱く語って下さいますよ。
とても楽しかったです。
それではまた、どっとはらい♪
(初版『津軽』を模したパッケージのクッキー)




























