日時:2014年6月8日(月) 17:00~18:56
朗読劇 私の頭の中の消しゴム 大千穐楽に行って来た。同じ劇を3回も行くのは初めてのことだ。
とは言っても今回は演者が異なる組み合わせ。演者がどのように役にアプローチするか興味があった。
台本の内容は前回、前々回でこれでもかと書いてしまったので今回は割愛。
気になった点を以下に書き出していく。
沢城みゆきさんは、前回の備忘録 でも書いたとおり、冷静に役柄を捉える方なのかなと思っていました。
序盤のちょっと強気な薫は、足を組んで台本を読み上げて表現していました。
日記の互いの晒し上げが終わり日記をお互い渡す場面、あやひーミッツーペアはお互いいたずらっぽい笑顔で交換していました。
こちらのペアは薫がつーんとした表情のまま浩介から受け取っていました。ちょっと茶目っ気のあるつーん顔です。
この時点で、お?これはまた違った面白みがあると感じ取りました∑ヾ( ̄0 ̄;ノ
浩介役の田代さんについては存じておりませんでしたが、女性ファンが非常に多かったこと、テノール歌手であり、ESCOLTAのメンバーでもあるとか。
第一印象は「福山潤」さん系の声かなあということでした。ただ、聞いていく内に、歌手活動や舞台での持ち味を活かした声色の幅の広い演技に驚かされました。低い声から高温、かすれ声に息が抜けたような声とクルクル自在に発声していましたね。
不器用なミッツーの浩介とはまた違う、クールな浩介でしたね。
あとは、あやひーミッツーとのペアと比べて、テンポの早い会話の掛け合いでしたね。
ぽんぽんと薫が話し、ぱっぱっと浩介が表現のある返答をするイメージ。このリズムがなかなか良く、明るい場面ではかなり笑いが取れていた印象。
さて、沢城さん。観劇してみると、確かにクールに薫という役を捉えていr…ん?可愛らしい薫だ。
いや?キュートだな。…いや、おかしい。あまりにキュートすぎる。こんな沢城さんは全く想像できなかった ← かなり失礼
身体を縮めて左右にフリフリする仕草や浩介のことが気になり、きゅーっと悶える仕草がとてもとても愛らしい。
ローゼンメイデンの「真紅」や、図書館戦争の「柴崎麻子」この辺りのイメージでいたけど、絶園のテンペストの「鎖部葉風」やフォトカノの「深角友恵」の方が近いかもしれない。
いったいこの可愛さの源は…?この疑問には翌日のニュースでも報道された入籍の報告 で納得しました。(‐^▽^‐)
等身大の演技、幸せに満ち溢れていてこっちまで幸せをもらえました。
それ以外はというと、彼女らしいクリアで高い声を生かして女の子らしさを前面に出していましたね。!クイクイっとキュートな薫の台詞がぽんぽん連なる。沢城さんが感じた薫はこんなにも愛らしいのか。
あと、ちょっとして台詞で気に入ったのをいくつか。
(1)浩介の部屋に初めて泊まった場面
「これは?」
「フ(→)レン(↓)チカーブ(↑)定規」
「フ(→)レン(↓)チカーブ(↑)定規…?!」
― 浩介のわざとらしいイントネーションをそっくり真似して言ってみる薫。この真似する薫がどれも沢城さんなかなかうまかった。くすっとした笑いが取れていた。
逆に、浩介が薫を真似するような場面では全然似ていない甲高い声(馬鹿にしたような)で演じる田代さんも笑いが取れていてよかった。「奢ります!」
目玉親父の声みたいな薫の声真似w
(2)母親の借金を返すのに貯金を使い果たし、久しぶりにあの屋台へ言った時の一言。
「おいしいね、…おいしいね!」
ちょっと涙ぐみながらも、はにかむ薫。繰り返しいうことで、切なさとともに、二人でおでんを食べる幸せを感じさせるものでした。
二人のリアクションも大きく、これが劇の盛り上げに一役買っていましたね。一級建築士の試験に合格し喜びを表す際に、床に寝転んでやったーと叫ぶ浩介も良かった。
田代さん、汗(涙?)を拭っているときにマイクが外れてしまうが、うまく乗り切っていましたね。あれは見ている方もちょっとドキッとしました(^_^;)
終盤、やはり感動したのは記憶が一時的に戻り、浩介のもとから離れる場面の手紙を読み上げる場面。
「ああ時間がない、どうしよう、書き足りない伝えたい」
「本当は1秒でも長くあたなと一緒にいたい」
「本当はあなたと一緒にいたい。ごめんなさい。あなたが愛し続けてくれたとしても、私はあなたが思うようには愛せない…」
何度聞いても感動ですね。
沢城さんのクリアボイスが無情に響く様子と涙を誘うBGMがまたマッチします。
ペースが速いなと感じたが、2~3分ほどあやひーミッツーペアより早く終演。
【感想】
今回の田代/沢城ペアは声のバリエーションや表情、リアクションの幅が大きいことやテンポの良さが目立ちました。これは幸せ・嬉しい場面や、笑いの場面で特に効果を発揮しているように感じました。
私的に言うと、
あやひーの薫: 一緒にいると楽しくなってしまう薫
沢城さんの薫: 一緒にいると幸せになってしまう薫
楽しいことは幸せなのかもしれませんが(^_^;)
どちらを見ても、それぞれ見所がありましたね。
テンポの早い沢城さんの演技は明るい場面で発揮していました。ふふふっと笑顔にさせる演技ですね。
あやひ―の方は、言葉一つひとつの捉え方に気持ちがこもっている感じです。バッティングセンターの一言で笑わせる場面がまたw
ミッツーの浩介: 不器用だけれども芯のある浩介
田代さんの浩介: 表情豊かで楽しいが、弱みのある浩介
設定が同じなのに何でこんなに書いてることが違うんだ…(^▽^;)
ミッツーの浩介はとにかく不器用。プロポーズも不器用。でも、薫の傍にずっといると言うときの意志の強さや、涙を堪えながらも薫を守ろうとする様子に芯があるように感じた。
田代さんの場合、声の種類が豊富で喜怒哀楽どれもがスパットわかるものだった。じゃあ、なんで弱みがあるのとしたか。後半、台詞でよく引っかかる場面が見られた。単純なミスなのかそれとも思わず涙ぐんでしまい詰まってしまったのか…。後者であるなら弱みかなと。また、薫が去ってからの場面、声を荒げる言い方が目立った。一人になりやりきれない気持ちのミッツーの浩介とはちょっと様子が違った。動揺を隠しきれない浩介といったところか。
ひとつ言えるのはどちらの公演でも感動する人が続出したということ。
さすがに短期間に3回目の公演となるとその感動にも慣れてしまった自分がいることも否めない。
この辺りは、他に観劇した方々の感想をもとに補完したいと思う。
【あやひーの良かったところ】
じゃあ、他のペアの公演を観劇したうえであやひーはどこが優れていたかというと細かい所作が行き届いたことである。
たとえば、結婚式で指輪をお互いにはめる場面での立居振舞は、女性らしいしなやかなものであり、美しさを感じた。
母親の借金を自分たちで払おうといった場面、自分の日記を浩介にすっと渡して読んでもらうところでの表情がもの悲しくも慈愛に満ちたものであり、許してしまおうと思わせるものであった。
そして、田代/沢城ペアにない仕草で感動を呼んだのが、浩介が書いたメモを二人で確認する場面。あやひーミッツーペアでは2公演ともにこちらで感動させられてしまった。
この場面の始まりは「薫、おいで。」から。ぽーっとしていることが多くなった薫にメモを見せるところであるが、連れていく際に薫の手を取り、小さな子供を連れていくような仕草であった。薫もそれに対して、ついていこうとしているようだ。
二人がそばにいると感じた何気ない行動であるが、とても幸せそうに感じた場面である。メモを読み上げる浩介は笑顔で薫に教えるも涙を堪えている様子がひしひしと伝わってくる。
「わたしのおっとはこうすけ。…このしゃしんのひと!!」
「薫の夫は………この写真の人」
「おえかきする。おえかきする!おえかきする!」
無邪気に読み上げる薫にも注目すると、すごく楽しそうな声に変るところがポイント。本当に小さな子供が知らないことを覚えていくような嬉しさを表現していた。また、言っているうちに楽しくなっていくようにも聞こえる。「おえかきする」も3回言うがどんどん声が強くなり言っていく内に楽しくなっている薫を表現していたのもその一つだ。
この切なくも、幸せをかみしめる場面は映画版にもここまでのものはなく、屈指の感動の場面であったと伝えたいところです。
感動には苦しく悲しい場面もありましたが、この切なくも嬉しい感動は終演後の観客にも「ちょっと優しくなろう」と思わせる気持ちのいい感情を思い起こさせるものでした。
終演後に脚本を書いた岡本さんとも話せましたが、また来年も開催しようとする意欲が感じられました。
昨年、あやひーは茅原さんの公演を観劇し、今回の出演へのきっかけとなりました。今回も、多くの方が各公演を観劇されたようですね。
かないみか さん
茅原実里さん
釘宮理恵さん
阿澄佳奈さん
井口裕香さん
戸松遥さん
寿美菜子さん
(都度、追加予定)
…来年はどんな人が出演されるのでしょうか。楽しみです。






