レースに出る出ないで喧嘩する。

お互い分かってるのに⋯


Dr.に交渉した。

Marcoはメンタル面も限界を超えていた。


個人タイムトライアルなので落車のリスクは少ない事。

Dr.はMarcoの状態をとても理解して頂いて

快諾とはいかないが自己責任での参加を認めてくれた。

しかしここで落車すればMarcoの選手生命は絶たれてしまう。

Marcoにとってとても重大なレースになる。

その事は彼らも充分わかっている。


中山氏にレースの参加の許可をDr.から得た事を伝える。

Dr.に確認します⋯と中山氏は言った。

嘘何て言ってないから。。。


レース⋯

プロロードレーサー⋯

日本に来た。。。

想定外の困難の中彼らは立ち向かっていた。

本当に苦しんで苦しんで悔しくて悔しくて⋯

それでもレースへの情熱は消さなかった。


友達は言いました。。。

よくこんな状況で彼らはスタートラインに立てるね・・・

MarcoとJavierは私のために走っていた。

いつも泣いていた私を喜ばせるために走っていた。

Don’t cry・・・


Marcoにレースへの参加を伝える。

Marcoは・・・OKOK!!

タイヤとチューブの交換をMarcoは要求した。

中山氏に連絡して費用をチームで負担するのか聞いた。

チームで負担はしません・・・中山氏の回答だった。

少しでもMarcoに落車のリスクを軽減するのにはとても大切な事だった。

そんな事も考えていない。。。

レース前Marcoに万全を期するためにタイヤ、チューブを交換する。

Javierは聞いた・・・これは中山氏が払うの?

中山氏が払うから大丈夫・・・嘘をついた。

ここで本当の事を言ってしまえばまたトラブルになる事は分かっていた。

レース前にトラブル何て起こしてはいけない。

彼らはには少しでも万全な体制でレースに臨んで欲しい。

レースのために苦しみながらトレーニングをしているのだから⋯


MarcoとJavierは私が同行します。

分かりました。よろしくお願いします。

これだけの会話・・・


彼らの好物を用意してレースに向かう。

いつもと変わらないとてもリラックスしている。

とても安心した。

Marcoの2カ月振りのレース。。。

ありがとうMarco、Javier・・・

ここから始まる・・・

残り少ないレース。

一緒にね。

レース会場ではチームメイトと一緒に楽しく過ごしている。

MarcoとJavierは試走に行く。

be careful.

気をつけてね。。。

OK OK‼️

いつものMarcoに安心する。

試走をする二人の背中を追う。

良かった本当に良かった。

何事もなくMarcoがゴールする事だけを考えていた。


私はチームプレゼンテーションがある事を聞いていた。

彼らにも伝えていた。

しかし彼らはチームプレゼンテーションを拒否した。

中山氏は僕たちに何もしてくれないのに何故僕たちが中山氏に

しなければならないの?!

ごもっともでございます。

ノーギャラだからね。。。

仕方ないよね。

分かる。分かる。


私は英語表記に日本地図を用意して彼らに見せた。

レース会場に丸を付けていた。

次のレースを教えた・・・

とても遠いのに驚いていた。

さーちゃん一緒に行って欲しい・・・とJavierが言う。

私は仕事があるので行けないよ・・・ごめんね。


さーちゃん。トレーニングへ行ってもいい?

Javierは軽くトレーニングへ出掛けた。

Marcoは音楽聴いてノリノリ。。。

選手間のコミュニケーションはとても良く彼らはとてもリラックスできる。

しかし中山氏と話す事は無い。


スタートまで長い時間だった。

私はJavierと散歩に出かけた。

スペイン人の女性がJavierを見つけ声をかけてくれた。

彼女はチームプレゼンテーションの時に通訳する予定だった。

彼女は日本語も話せとても素敵な女性だった。

お友達になれたら嬉しいな。。。


Marcoの出走・・・

Javierは少し離れて応援する。

私はスタートラインでMarcoの側にいた。

やはり緊張している。

いつものハグをして・・・be careful.

Marcoはうなずく。

スタートラインのMarcoを見つめ涙が溢れる。

スタートのサイン。

Marco❣️❣️

全力で疾走する。

ダンシングで加速する。

とてもきれいなフォーム。

見えなくなるまで背中を追う。

何も起こりません様に・・・祈る。


全力でゴールを目指している。

Marcoが見えた。

とても輝きペダルを踏む。

Marco❣️❣️

今日からスタートだからね。

私の前を疾走してゴール。


とてもたくさんのお友達が応援していた。

本当にありがたい。

Marcoも勇気づけられた。


涙が溢れて溢れて直ぐにMarcoの側に行けなかった。

ゴール後チームテントへ行くとMarcoはとても苦しいとリアクションした。

心肺能力も低下していた。

1カ月のブランクはとても大きい。

脚は大丈夫なの?

No problem.do not worry.

問題ないよ。心配しないで。

Marcoは少し疲れた表情だったがとても嬉しそうで満足そうだった。

レースに参加できる喜びに満ちていた。

本物のプロロードレーサー。


次の日はJavierのレース。

ホテルへ行き少し休んでディナーへ行く。

私のお友達とも偶然合流できた。

楽しい時間。

しかし天気は下り坂・・・

あーやだやだ。

また心配事が増えてしまう。

私の中にはいつも落車の恐怖が離れない。

これは自転車乗りにとっては避けれない。

リスクを考えればきりはない。

Marcoの落車以来落車の恐怖は一段と増していた。

特に雨の日はとても心配になる。


翌日は雨だった。。。

頑張れ‼️私。。。


つづく・・・