Marcoの手術から1週間。

回復は早くとても順調。

トレーニングの帰りにJavierと会いランチへ行くとJavierが言った。

明日レースがあるのにチームからインフォメーションが無いよ。

えっ?!直ぐに連絡して!!

分かった。。。

すでにお昼。

レース会場はとても遠い。

しかも全て車の移動。

中山氏のミスである。

しばらくしてメールが届く。

何て書いてあるの?

日本語かよ。。。

夜中の1時に迎えに来るって。

⋯?!

夜中の1時。。。

⋯?!

本当に?!

それでここへは何時間かかるの?!

多分10時間くらい。

OMG!!

早く帰って用意して少し寝なさい。

Marcoの病院へ行けないよ。。。

Marcoに連絡して後で病院へ行くからね。

Javier何かあったら直ぐに連絡して。

分かった⋯

JavierはMarcoに連絡していた。

この時点でJavierのテンションはダダ下がり。

しかもMarcoが一緒ではない。

こんなんで良いパフォーマンスができるだろうか?

とても寝ていられる状態ではなかった。


中山氏は彼らに日本の事など説明していなかった。

彼らは日本の地理を把握していない。

いつかテレビの天気図を見て台風の話をしていたら日本を見てグリーンランドだろと言っていた。

そう言えば私はアルゼンチンやスペインの位置も正確には分かっていなかったのだから同じである。


Javierからメッセージが届く。

チームメイトは車で寝られる様に配慮してくれたよ。

安心したよ。大丈夫なの?!

心配しないで・・・大丈夫だから。

食べてるの?

うん。食べてるよ。

心配で心配で仕方ない・・・その度に涙が溢れる。


レースの朝主人がMarcoと一緒にJavierのレースを見ると言い出し二人でMarcoの病室へ行った。


私はJavierにメッセージを送った。

My heart is always by your side.

私の心はいつもあなたのそばにあります。

Be careful. Good luck.

気をつけて 幸運を・・・


ありがとう。

私はあなたのためにレースをします。


涙が溢れて溢れて泣いてばかりでした。

涙は枯れない。。。


つづく⋯