ただ、手を繋ぎたいだけ。 | 今、夜明け前。

ただ、手を繋ぎたいだけ。

デザイナーの信吾と2人で歩いているとき、信吾の知りあいに会うと必ず「あれ~、信吾の彼女?」と聞かれた。信吾は「いや、友達」といつも否定した。だから弥生も信吾と真面目に向きあわずに都合のいい関係を続けようとしていた。

でも、弥生がホントに欲しかったのは、手を繋ぐことだった。何の迷いもなくパートナーと呼べる相手だった。