その⑩~集大成~後編つづき
清水 『信じてるかな・・。ストレートで押していこう』
私 『強気でいくよ』(清水の顔が悲しげでした)
タイムが解けて次のボール。ストレート『ストライク』。カウント2-3。私は気持ちを整える為にバックネット裏・三塁側(小田高校)三塁側(上浮穴高校)の観客席に目線を送りました。物凄い歓声がこだまし、相当な緊張感に襲われました。さすがに、もう一呼吸おきました。清水はど真ん中にストレートを要求。渾身の一球を投げ込みました。少し力みましたね。左打者の胸元へ・・。
私 『あっ・・。』
審判 『デッドボール』
何と押し出しのデッドボールをしてしまいました。一瞬、時間が止まった感じがしました。次の打者をレフトフライに抑えたのですが、私の記憶にはあまり覚えがありませんでした。8回の裏珍しく、監督が円陣を組みました。『とにかく清水と丸山の前にランナーを出せ、この回が勝負だ』円陣がとけ、1番からの高打順でしたが、追い込まれた我々はいつもの感じでは無かったですね。簡単に2死を取られ、清水の打席『カキーン』会心のレフト前ヒット。次は私の打席。『これが最後の打席になるかもしれない』と感じ、『少々、ボール球でも打つ』と思い。初球、アウトコースのボール『また、勝負はしてくれない・・。』次のボールは『どんなボールでも打つ』と決め、備えました。インコースの高めボール球。
『カ~ン』。打球はライト線へ少し詰まりましたが、打球は伸びてポール際に、『入~れ。入ってくれ。』祈るように眺めました。
しかし・・。打球はポール際で右にそれ、ファール。その後は、勝負してもらえず・・。最後は、低めのボール球に手を出し、ファーストゴロ。いよいよ、追い詰められ。9回も簡単に2死・・。最後は、覚えていません。整列し事も何だか操り人形みたいにレフト側のスタンド前へ最後の挨拶に行きました。
私 『ありがとうございました。』
全員 『ありがとうございました』
応援席 『お・・疲・・れ・・さ・・ま。』(涙で声がとぎれいました。)
私 『ごめんな。みんな・・。』(涙・涙・・・。号泣・・。)
私の最後の夏は、終わりました。あっけなく、終わりました。スタンド前から地元に帰るまで私は号泣しっぱなし、『悔しいよ~。』を連発したそうです。本当に信じられない。信じたくない・・。抜け殻になりましたね。一週間は立ち直れませんでした。私をいい意味で慰めてくれたのは親友の新谷でした。この続きは、明日・・。