発生源、原始ブラックホールか
  =初検出の重力波―東大など



     


  
  時事通信


 時空のゆがみが波のように伝わる現象で、昨年9月に初めて検出された重力波の発生源について、東京大と京都大、立教大の研究チームは、宇宙の誕生直後に形成された 「原始ブラックホール」 同士が合体した可能性があると発表した。 論文は2日付の米物理学会誌電子版に掲載される。

 重力波は昨年9月、米マサチューセッツ工科大などの 「LIGO(ライゴ)」 チームが初めて検出。 質量がそれぞれ太陽の36倍と29倍あるブラックホールが合体して放出されたと発表したが、このブラックホールがどのようにできたかは、はっきりしない。

 ブラックホールは巨大な恒星が寿命を迎え、強い重力でつぶれてできるパターンがよく知られる。 東大の須山輝明助教らが注目した原始ブラックホールは恒星ではなく、宇宙誕生から間もない頃に密度が高い領域がつぶれ、形成されたと考えられる。

 原始ブラックホールが宇宙に分布すると、原始ブラックホール同士のペアができ、やがて合体することがあり得るという。





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