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世界に広がる猫カフェ文化
―イギリス初の店舗も誕生へ
THE PAGE 5月18日(土)10時41分配信
「アメリカにも猫カフェが欲しい」と言うシェリーさん(左)
日本にはじめて猫カフェがオープンしてから約10年。
公式な数字はないが、全国に約175店もの猫カフェが出店しているとも言われる。猫に癒されたいと思うのは、日本人だけではないらしい。東京の猫カフェには多くの外国人が訪れ、西欧でも営業を始める猫カフェが出てきた。
東京都内の猫カフェを訪ねてみると……。
キャットタワーでくつろぐ猫
猫がいっぱい
雑居ビルの2フロアを使った猫カフェ。受付を済ませる。手洗い、消毒すれば、猫のいる部屋に入ることができる。衛生面への気遣いを感じた。
扉を開けると、猫がいた。いたる所にいた。ブリティッシュショートヘア、スコティッシュフォールド、エキゾチックショートヘアなど様々な品種の猫が、高い棚の上や小さな箱、キャットタワーというそれぞれのお気に入りの場所でくつろいでいた。ここは、東京都新宿区にある猫カフェ「きゃりこ新宿店」。
「合計52匹の猫がいまして、店内には30から40匹の猫がローテーションでいます」。
女性店員の遠藤真炎(まほ)さんは、驚く私に説明してくれた。
店内は、くつろげる空間ができあがっていた。ソファ、大型テレビ、漫画があった。コーヒーなども有料だが飲むことができる。写真を撮っている人、猫をなでながら漫画を読んでいる人、猫とおもちゃで遊んでいる人など、思い思いの時間を過ごしていた。
客のうち3割強は外国人だという
外国人客は全体の3割強
店員と話をしていると、背後から英語が聞こえてきた。別の店員がジェスチャー混じりの英語で接客をしていた。
「特に今年に入って、海外からのお客様が増えています」と遠藤さん。店によると、平日には200人を超える来客があり、その約3割強が外国人だそうだ。特にアメリカ、イギリスなどの欧米からが多く、他にもエジプト、コンゴ、タイなど様々な国から来店がある。
私の国にも猫カフェが欲しい
「うちの猫に似ている」と猫を両手でなでながら喜んでいる金髪の女性がいた。
アメリカ・カリフォルニア州から来たと言うシェリーさん。一緒に来日している友人から猫カフェの存在を聞いたのだという。
「とても楽しいし、リラックスした気分になれます」と猫に餌をあげながら答えてくれた。
アメリカ・ニューヨーク州からきた女性は、猫を抱き、満足げにしていた。
はじめての日本旅行だというローレンさんは、動物専門テレビチャンネル「アニマルプラネット」で猫カフェを知った。
「日本で変わった体験がしたいと思いました」と教えてくれた。
二人は「アメリカに猫カフェがあるとは聞いたことがない」という。自国に猫カフェが欲しいか尋ねると、どちらも「YES」と笑顔で即答した。
猫で癒されたい人、猫が好きでも猫が飼えない人、猫を飼っていても、たくさんの猫と触れ合いたい人は、アメリカにも多いのだろう。
エキゾチックショートヘアなど、さまざまな猫がいる
イギリス初の猫カフェは間もなくオープン
イギリス・ロンドンから来た男性、エドウィンさんはBBC放送で猫カフェを知った。
「猫カフェは、僕たちにとって新しく、面白い場所です。実は、ロンドンにもうすぐ猫カフェができるので、楽しみです」と話してくれた。
エドウィンさんが教えてくれたのは、開店準備中の「Lady Dinah's Cat Emporium(レディー・ダイナズ・キャット・エンポリアム)」
クラウドファンディングで開業・運営資金を集めたところ、1681人の資金提供者から約11,000ポンド(約170万円)もの資金が60日間で集まったそうだ。
5月中にもイギリスで初の猫カフェが営業を始めるという。
ロシアやオーストリアにも猫カフェがある。
人間相手のコミュニケーションと違い、猫相手のコミュニケーションに言語はいらない。どんな国籍の人でも、自分の言語で話しかけていた。頭や腹などをなでている人たちは、目が垂れ下がり、幸せそうだった。
猫カフェは日本発の文化だと思っていたが、聞くところによると、台湾発だという。
はじめから、猫カフェはインターナショナルな存在だったのだ。
(取材:THE PAGE編集部 森本小百合)
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最終更新:5月20日(月)11時24分