2012年8月22日 9:10
なぜ、高収入世帯で
家計破綻が起こるのか?
年収800万の夫+専業主婦は要注意!?
実利よりステータスで年会費の高いゴールドカードやプラチナカードを持ったり、高価な外車に乗ったりしている人は、家計破綻予備軍かも。
年収800万近くの夫に専業主婦の妻と子ども。まるで絵に描いたような理想の家庭が、実は家計破綻予備軍なのだとか!
でも年収800万といえば、サラリーマンの平均年収412万円(平成22年/国税庁発表)の約2倍だけど、どうして!?
ファイナンシャル・プランナーの花輪陽子さんに聞いてみました。
「収入の高い人たちは家賃の高い人気エリアに住むなど、毎月の固定費が高額に上るケースが少なくありません。その上、何でも『ワンランク上のもの』『ちょっとだけ特別なもの』を選びがちなので、食費や被服費、交際費などもかさみ、結果的にお金がなくなってしまうのです」
ちょっとしたこだわりが積み重なって大きな出費に...。高収入にも関わらず、貯金がゼロという人も少なくないのだそうです。
「また、家賃の高い地域は周りの生活レベルが高いことが多いもの。それに合わせようとして、洋服やコスメグッズなども、ついつい高価なものを買ってしまいがちです。ママ友やご近所さんと行くランチも、自然と高級店になることも。極端な浪費をしていないつもりでも、全体的にお金をかけてしまいがちなのが、この所得層の特徴です。試しに、奥さんのクローゼットや化粧台を覗いてみてください。目新しい服や高そうな化粧品があったら要注意です」
花輪さんによると、奥さんの出費以外にも、家計を圧迫する大切かつ大きな出費があるのだとか...。それは、一体なんなのでしょう?
→ 健全な家計は○○費「50%」が目安!?
使途不明金が多い人は、家計破綻の可能性アリ!
必要な老後資金を捻出するためにも、家計の内訳を夫婦で把握しておきましょう。
「ずばり、教育費です。たとえば、私立中学の学費は月10万円程度かかります。もし子ども2人が私立に通っていたら、それだけで月の教育費は20万円になりますよね。年収800万円を月の手取りに換算すると、ボーナスを除いて50万円程度ですから、学費を払うと残る生活費は30万円程度。つまり、年収500万円の中流家庭と同じぐらいになります。本来ならば生活レベルを落とすべきですが、『いい暮らし』から抜け出せないと、貯金ができないどころか家計破綻を招いてしまうのです」
なかには私立の学費が払えなくなり、泣く泣く公立校に転校させる家庭もあるのだとか。なるべく残念な結果は招きたくないものですが、家計破綻に陥らない秘訣はあるのでしょうか?
「暮らし方や志向によっても変わりますが、住居費、教育費、クルマ、保険などの固定費が、月収の50%を超えないようにしたいですね。その上で、夫婦のお小遣いもきっちり決めましょう。金額の目安は、夫が月収の10%、専業主婦は5%まで。これぐらいに抑えておけば、貯金もできて、余裕を持った暮しができます。家計を奥さんに任せっぱなしにしている人は、奥さんと一緒に家計簿を見て出費の内訳をチェックしてくださいね。収入自体は高いので、余裕を持って暮らせるはずです」
「年収はそこそこあるし、お金の心配なんて必要ない」...そんな油断が招く高収入世帯の家計破綻。
もちろん、「安月給だから大丈夫」なんて話ではありません。年収に関わらず、夫婦で家計簿を見直してみては?
(木谷宗義+ノオト)
MSNマネーエキスパート プロフィール
花輪 陽子(はなわ・ようこ)
OL時代は借金200万円の"貯まらん女"だったが、「リーマンショック」のあおりで、2009年に夫婦同時失業。猛勉強の末、ファイナンシャル・プランナーに転身。家計ジャーナリストとしても活躍する。
『貯まらん女のお金がみるみる貯まる魔法のレッスン88』(マガジンハウス) ほか著書多数。
http://yokohanawa.com
使途不明金が多い人は、家計破綻の可能性アリ!
必要な老後資金を捻出するためにも、家計の内訳を夫婦で把握しておきましょう。
「ずばり、教育費です。たとえば、私立中学の学費は月10万円程度かかります。もし子ども2人が私立に通っていたら、それだけで月の教育費は20万円になりますよね。年収800万円を月の手取りに換算すると、ボーナスを除いて50万円程度ですから、学費を払うと残る生活費は30万円程度。つまり、年収500万円の中流家庭と同じぐらいになります。本来ならば生活レベルを落とすべきですが、『いい暮らし』から抜け出せないと、貯金ができないどころか家計破綻を招いてしまうのです」
なかには私立の学費が払えなくなり、泣く泣く公立校に転校させる家庭もあるのだとか。なるべく残念な結果は招きたくないものですが、家計破綻に陥らない秘訣はあるのでしょうか?
「暮らし方や志向によっても変わりますが、住居費、教育費、クルマ、保険などの固定費が、月収の50%を超えないようにしたいですね。その上で、夫婦のお小遣いもきっちり決めましょう。金額の目安は、夫が月収の10%、専業主婦は5%まで。これぐらいに抑えておけば、貯金もできて、余裕を持った暮しができます。家計を奥さんに任せっぱなしにしている人は、奥さんと一緒に家計簿を見て出費の内訳をチェックしてくださいね。収入自体は高いので、余裕を持って暮らせるはずです」
「年収はそこそこあるし、お金の心配なんて必要ない」...そんな油断が招く高収入世帯の家計破綻。
もちろん、「安月給だから大丈夫」なんて話ではありません。年収に関わらず、夫婦で家計簿を見直してみては?
(木谷宗義+ノオト)
MSNマネーエキスパート プロフィール
花輪 陽子(はなわ・ようこ)
OL時代は借金200万円の"貯まらん女"だったが、「リーマンショック」のあおりで、2009年に夫婦同時失業。猛勉強の末、ファイナンシャル・プランナーに転身。家計ジャーナリストとしても活躍する。
『貯まらん女のお金がみるみる貯まる魔法のレッスン88』(マガジンハウス) ほか著書多数。
http://yokohanawa.com