まるで冒険のよう

三年前に一時間くらい迷ったことがある

それから何回かはスムーズに辿り着けたのに
どうしてまた迷うんだろう

どこかへ行く時
大抵いつも私は勘がはたらいて
気持ちのいい散策を伴って
目的地に至る

このお墓に関しては
どうも勘が働かない
私のテンションは無気力に近い


こうして家族で迷子になって

どうして事前に場所を確認しないのかなんて
笑いながら理不尽にお互いを責める遊びは
とても贅沢で酔狂なことに思えて気に入っていると打ち明けたら
反感を買うだろうか



果たして
お墓にたどり着けるのか

確か
どこかの角を曲がってすぐだとか
山の麓だとか
案外、幹線道路から離れていないとか
池の近くだったはずだとか
この坂は登ってはいけないとか

このコンビニに出たら間違い
こんな景色はみたことがない


住人しか通らないような道を
この辺りの地名じゃないナンバープレートで走り

古くて広い家で道路沿いに干されている洗濯物から想像した日常を横目に和み
騒がせて申し訳ないような気分になる



池を通り過ぎてはいけない
山の麓のお墓


Google mapの航空写真を
兄が私に確認する

内心ガッカリしながら
「そんな感じ」と応えた


着いてしまえば
ややこしい名でナビに地点登録されていて
シンプルな名称で再登録された


ご先祖さま
日頃の御加護をありがとうございます
これからもあたたかく見守ってください



またいつか
こんな風に迷子になりたい