オフという言葉やウェアリングオフという言葉は

パーキンソン病の罹患者がよくネットで使っています


パーキンソン病の説明の書籍にもたくさん出てきます


私は診察でこの言葉を使用したことや

主治医から使われたことは最初の頃はありませんでした


しかし診断後服用し始めてから丸6年間を経過した

今年に入ってから

主治医から急に「オフってある?」と聞かれました


ウェアリングオフって

レボドパを服用して数年経ってから

(目安は2年から5年)

薬レボドパが効きにくくなること

薬が切れて薬を飲む前の状態に戻ること

なんだって

理解してきました!

だからまずオン薬が効いている状態がなければ

オフもないです

まだ薬を飲み始めの最初の2年間

ずっと一定して一日中体調が悪く動きが悪いという時は

基本的に

お薬が足りていないか薬以外の原因で体調が悪いか

薬の効きが悪いのか

100%に体調が戻ることを期待しすぎているのか

ということになると思います


私自身はそうでした

一日中脚は引き摺り気味だったし

夜就寝中は身体中痛くて

でもパーキンソン病だから仕方ないと

諦めて我慢していました


身体の痛み今はないです


※ウェアリングオフ(wearing off) 徐々に擦り切れる、次第に効果が弱まるの意味


レボドパは人によって違いがありますが

飲みはじめは1回の服用で約4時間効果が持続します

(基本的には300mgから400mgが1日の充分なレボドパ量)


食後に服用で4時間とすると

(例)

起床6時

朝食7時

8時服用で12時まで持続

昼食12時

13時服用で17時まで持続

夕食17時

18時服用で22時まで持続


レボドパ飲みはじめは1日食後に3回でじゅうぶんに効果が現れるはずです


しかし一般的には夕食を17時にとれることは稀で

もう少し遅い時間に夕食の家庭が多い

そのため最初に食後三回服用の場合

薬の効果の薄れを感じ始めるのは昼食と夕食の間の

17、18時頃となることが多いらしいです


レボドパ製剤(メネシット、マドパー、イーシードパール、ドパコール等)の
飲みはじめの頃は食後の服用だと薬の持続時間は4〜6時間



2年から5年服用を続けると

薬の効果切れは出てきます

自分の脳内からでているドパミンも進行して少なくなってきていることも

薬の効果切れに影響を与えます


上記はあくまでもレボドパのお話でその他の抗パーキンソン病薬は除外して

考えること


レボドパを飲み続けていくと(2から5年が目安)

一日の中で薬の効いている時間と効いていない時間ができて

症状が変化してくる

日内変動があらわれます


(ウェアリングオフも日内変動のひとつです)



レボドパを服用してから5年経つと約4割から5割のひとに

ウェアリングオフ(レボドパ製剤の効果切れ、効果が短くなる)は

おこると想定されています


日内変動のウェアリングオフやジスキネジアが起きたら

もしくは起きる前から

ドパミンアゴニスト(レキップやハルロピ、ニュープロ、ミラペックスなど)やCOMT阻害薬(エンタカポンやスタレボなど)、MAOB阻害薬(アジレクト、エフピーなど)、レボドパ賦活薬(トレリーフなど)

レボドパ製剤と一緒に服用して

レボドパの持続時間の延長を試みるのが現在の一般的な治療法


注意⚠️が必要なのはウェアリングオフのお薬の対策と

ジスキネジアの対策が違うことです


ウェアリングオフだけ起きている場合、基本的には

お薬が足りていないわけなので

増やすかレボドパ製剤以外の補助的お薬を追加して

レボドパ製剤の効きめを伸ばすかの選択肢となります


よく言われる300mgのメネシットを50mgずつ分けて飲むという対策は

ジスキネジアが出ているかた向けの対策となります

しかもジスキネジアにも2種類あるために

気をつけて見極める必要があります






続く

過去記事 加筆修正

(注:薬のことは必ず薬剤師か医師に詳しく聞いてください)