注文住宅って決まった価格がないのでなんかこう、自分たちだけふっかけられてるんじゃ…?っていう疑問がぬぐいきれないとこありますよね。
(このくだり、何回も書き続けてる気がする…)
んで気になって調べて、インターネット上の諸先輩の公開見積に到達する。でも価格は家によってばらつきも大きいですし、参考にするにはある程度まとまった数が欲しい。
そんな時!こないだ見つけた住友林業のファクトブックなるものに、気になる数字が色々入ってたので、今日はそれを紹介してみようかと思います。
- 住友林業の家の原価はおいくら?
- 住友林業の平均の坪単価はおいくら?
- ウッドショック以降でどれくらい値上がりしたのか
なおファクトブックはこちらから見れます(これ書いた時点の最新2023年度3Qのものを見てます)
家の原価
まずは原価率。例えば施主が家に3000万円払ったとして、その家建てるために使われているお金のはどれくらい?残った儲けはどんなもの?ってのを見るための数字になります。
ただこの場合の原価には、柱や屋根なんかの材料費だけじゃなくて、例えば電気やガス工事などの会社に依頼している仕事の費用も入ってますので、原価=建材の費用だけ、ではないのでご注意を。
原価を知りたいときファクトシートで見るべきところは売上総利益です。家の販売価格から材料費、職人さんたちに支払う費用なんかをさっ引いた、住友林業としての儲けの金額になります。
資料によるとすみりんの売上総利益率は23.3%。あなたの家の見積が税抜4000万だった場合は、23.3%だと910万円くらいが住友林業の利益になってる計算ですね。(ただこの利益率は、注文住宅以外の事業も含めた住友林業全体の利益率なので、厳密ではないですがまあそこは大目に見てください)
ちなみに工務店などでもだいたい売上利益率は20-30%程度らしいので、ハウスメーカーの利益率は特段高いわけではないです。
910万円。大きい金額ですがこれががまるまる会社に残るかというとそういうわけではなくて、そこに販管費というものがかかってきます。
これは、家1軒建てるときに直接関係しないけど、会社としては必要な費用。
たとえば営業さんのお給料もそうですし、広告やモデルハウスの維持費なんかもこれです。さらに会社で必ず必要なオフィス場所代や経理業務、さらには打ち合わせで出てる水やお茶もこのカテゴリーに入ってきます。
先ほどの910万円から、この販売管理費を払っていくわけですね。
大手ハウスメーカーは無駄に高すぎやろ問題
ちなみによくある「大手ハウスメーカーは広告費がかかっている!そのせいで高すぎ!」という声は、半分合ってて半分違ってそうな気がしてます。
あっているなと思う部分
これは売上利益の総額。さっき「売上利益率は工務店なんかとそんなに違わない」というのを書きましたが、これは数字のトリックで。
利益率が同じでも、家自体の金額が大きくなれば利益の金額が大きくなります。大手は大体高いので、施主からハウスメーカーの儲けとして払っている費用が大きくなるというのは間違いなくありますね。
ただまあ高く売れる商品は利益率が高めになってるというのも世の中の常で、ぼったくりかと言われるとそれもまた違う気もしないではないですが・・。町の定食屋と綺麗なフレンチで、お客さん1人当たりの利益の金額が違ってても違和感ないです。
違ってるなと思う部分
家作るにあたって、単純に原価にかかっている費用が大きい。
また先ほどの4000万の例でいくと、すみりんは原価として3100万円くらいかけている計算です。この金額だけでローコストメーカーの家の総額以上になるくらいですね。
そんなの無駄に高い下請け使ってるだけだろー!という声もあるのかもですが、まあこのへん大手は交渉力が強いので、変に下請けが儲かるような高値払ってるとは思えません。
逆にむしろ標準仕様と呼んでる設備は、どんな優良工務店で買うより安くなってるだろうと思ってます。結局まとめて買うなら安く買える、というところなので。
住友林業だとTOTOのトイレGG-Jがかなりお安く感じてビックリしました。2階のトイレにわざわざお金かけるほどでは・・・という人も、見た目スッキリで価格差がたしか1-2万くらいだった気がするので聞いてみてもよいのでは。
今日で書ききってまた次から間取り紹介に戻るつもりでしたが・・長くなってるので前後編にします!「いいね」の代わりに「おい間取りは!」ボタンを押したくなる気持ちをグッと堪えて!また書きますので。