久しぶりに単行本を購入

テレビか雑誌かで、大泉さんに当て書きしたっていうこの本の話を聞いて以来、読んでみたいなぁ、と思ってて。

大阪から帰る間のお供を探しに本屋さんに行ってぶらついてたら、思い出したので購入

表紙や章ごとに大泉さんの写真がふんだんに使われてます
なんか、写真集購入した気分
ちょっと恥ずかしい(大変失礼)

少しネタバレも書きますので、
知りたくない方はスルーで

お話は出版業界で働く速水さんの物語
本の売れなくなってきてる現代
出版業界が苦しいという話はよく聞くけれど、身につまされるね

私は、本は基本的に紙媒体
ネット上で読む方が向いてる話もあるけど、本をめくるドキドキや、読み返すときにパラパラとページを戻したりするのは、電子書籍だと少し味気なく感じる
本屋で気の向くままに本を探したり、2,3ページ読んだりして、思うままに本を買う楽しみはネットでは得られないと思うけどな

話がだいぶ逸れた
そうそう、『騙し絵の牙』のあらすじの話をしてたんだった

主人公の速水さんは、大泉さんに当て書きして書いてるとのこと。編集者として、作家に接し、でもサラリーマンとして、自分の思う通りに動けない苦しみなんかを、表現豊かに書いてて、出版業界が苦しいって話はよくあるかもしれないし、内輪の愚痴じゃん、って感想が出るのもよく分かるけど、私は素直に出版業界の現状を読みやすく書いてて面白かった
どんでん返しって感じではないけど、ラストのあたりなんかは、素直に騙し絵ってそういうことか!って思ったし

人の気持ちとか背景はもうちょっと欲しかったかも
奥さんのこととか、恵のこととか、秋山さん、副編の柴崎さん、篠田さんとか、なんでそうなったの?とか、その後どうしてるの?とか思う人が多かったような

そして、最大級に惜しむらくは、この本を大泉さんに当て書きしたことを売りにしたこと
ただし、そうしなかったら、ここまで話題の本になったかったゆうと怪しいよね。私はこの本に出会えてないかも。

大泉さんは老若男女ファンが多いから、賛否分かれるんじゃないかな
事実、私は大泉さんのファンだけど、この本の速水さんに大泉さんは当てはめられなかった。思い出したように重なる部分はあるけどね
モノマネの部分とかは秀逸!
でも、大泉さんがするモノマネを知ってるから面白い、ってゆうそういう話だよね
北海道の話じゃないから当たり前だけど、口調も違うし、嫌味にならないボヤキ芸も見えないし、シニカルな物の言い方とか考え方が、速水さんにはなかったような…

大泉さんってすごい人だけど、頭が良くてイケメンって役はあまりやらないから、速水さんとかぶらなかったのかも

まぁ、大きなお世話か
実際は読んでる間中、大泉さんが浮かんで仕方なかったって人もたくさんいるし、感じ方は人それぞれだよね

本をあまり買わない人には現状を知ってもらって、読む人は本屋さんに向かうキッカケにしてもらう、そんなキッカケをくれる本かなと思います