部屋と鍵
今日、鍵をもらった。
新しい部屋を借りるたび、思うことがある。
白々しく開け放たれた、主のいない部屋。
いないのではなく、そもそも主を持たない部屋。
しばらくの間、俺が仮の住人。
住人ではあるけれど、主ではない。
そういう関係を、暗に語りかけてくる。
そのせいだろうか。
部屋を眺め、ベッドを見下ろし、床を見ていると
不意に悲しさがこみ上げてくる。
ここでは、ない。
早くここから出たい。
週が明けると、忙しくなる。
タオルをかけ、ティッシュやハンガーを用意して
いったん休みをとることにした。
日あたりだけ は、とても良いこの部屋で。