かぼちゃの種 | 線路沿いの道

かぼちゃの種

庭に出て、こっちに来いとみほが云った。

ほんの小さな土の一角に

かぼちゃの種が、植えてあった。


すごいでしょ、本当に芽が出たよ。


言葉もなく、俺はそれを見ていた。

驚いていたのだ。


かぼちゃの種を植えるという

とても小さな企みが

俺の想像を超えていた。

しかもそれは芽を出して

しっかり葉まで伸ばしていた。


あのかぼちゃはどうなっただろう。

そんなことを知らない俺は

自分のことしか、考えていなかったのだな。