Cメール | 線路沿いの道

Cメール

ソフトバンクの携帯を買った。

買ったというか、契約した、というのか。


それまではauだった。

今もその電話はここにある。

さっき、一度電源を入れた。

すると、予想どおり、多数の着信とメールが来ていた。


Cメールも何通かあった。


Cメールを俺に送ってくるのは、みほしかいない。


ずっと待っている、と書いてあった。

あの家で、ずっと待っている。

そう書いてあった。


読み終えるまで、数秒かからなかった。

顔がくしゃくしゃになるまで、泣いた。


俺はなにをしているんだ?

みほにとって、俺を待つことがどれほど辛く、切ないことか

想像するまでもない。


あの広い家で、寒い家で

ひとりで眠っているのか。

お願いだ。

ちゃんとごはんを食べて、暖かくして

体を大事にしてほしい。


なにひとつ、みほは悪くない。

必ず帰るから。

今あるすべての面倒を、片付けるから。


ありがとう。

そして、ごめん。