杏桃太の親が倒れ 何度か入退院が続き 現在は 退院未定状態なのですが
その時々で、リハビリで出会った色んな方たちがいらっしゃいました
脳性まひの方のリハビリは 文字盤を押すと音になって出るものでした 例えば『あ』と書いてあるものを押すと声というか その『あ』という言葉が機械からでてくるのです
本を読んで文字起こしみたいな感じでしょうか 一生懸命に文字盤を押していた姿が印象的でした
杏桃太の親のように高次脳機能障害の方もいらっしゃいましたし 病室が同じでパーキンソン病の患者さんがいらっしゃいました。その方との出会いは杏桃太の考えを変えるものでした
その方はもう何度も救急車で搬送されているそうなんですが そういう事、全部覚えていると言っていて興味深かったのです
体が強張って呼吸も苦しくなり バターンとひっくり返ると家族が慌てて救急車を呼ぶ。
その後ベッドに運ばれていって点滴などを投与されている。 周りの看護師たちの会話も全部聴こえて理解している。
その後動けない状態が数日~数週間続くのだが、その間どうしても寝たきりなので痰があがってくる。
痛くて嫌だけど痰を取ってほしい。
取ってほしいけれど体がうまく動かせない。
ナースコールボタンを持たされていても押すことはできない
その時は呻くとか とにかく看護師が異変に気付くことをする
それでやっと 痰取りをしてもらえる。下手な看護師だと全然取れてないのに やめてしまう。
喀痰吸引は喉からだと、残っている感じがあってスッキリしないし直ぐまた痰があがってきて苦しくなる。
その時はまた看護師が来るように呻くとか何かをする。
そうすると鼻から吸引される。
とっても苦しいけれど喉から取られるよりも、スッキリする。鼻からの吸引だと 1時間~2時間弱くらいは呼吸がラクだった、と言っていました
担当医が来た時に足元に立って看護師に指示を出していた事も覚えていたそうです。
叱責したりしていて『とにかく効くかどうか分からないけど 取りあえずこの薬にしてみるから!』と患者さん本人には一切話しかけず、看護師だけに説明して立ち去っていった、とか色々ドクターが聴いたら仰天するような事を鮮明に覚えていました。(あの医者すぐ癇癪起こして・・・など)
薬が効いてくると やっと自分で頷いたりナースコールボタンを押せるようになり、食事介助も必要なくなる。
ある日いつものように親に会いに病室にいくと『一生懸命だね、毎日 ご苦労さん』と、その方に声を掛けられ ビックリしました。
その時に今までの色々な事などを話して下さいました。 薬によって効果が出るまでまちまちだったり今までの薬が効かなくなってきたこと等・・・でも意識は毎回クリア。
パーキンソン病になって数年になるけれど、動けなくなってひっくり返っても毎回 周りの人が何を話しているか理解していて、覚えていると言っていたので【是非、その話を本にしたほうが良いですよ ドクターでさえ知らない事だと思います】とオススメしたのですが、家の事情も色々あるらしく 力なく笑って終了・・・・
とても温かい心の方で、杏桃太の気持ちを察してくれたり杏桃太の親をかばってくれたり(発語できないことを 同室の他の人が一体いつになったら話せるのだ、と言っていたので)とてもお世話になった方でした。
施設に入所されるということで、杏桃太の親よりも一足先に退院して行かれましたが今でも時々、どうしてるのかな~
お元気かな~と思いだす方です