美容や健康に欠かせないビタミンCについてまとめます![]()
ビタミンCはアスコルビン酸と呼ばれ、多くの哺乳類は体内で合成することができますが、人間はできません。
成人の1日の推奨量は100mgです。
働き①コラーゲンの合成
体の中のたんぱく質の1/3はコラーゲンです。
ビタミンCは、コラーゲンの合成に関わります。
コラーゲンは細胞同士をつなぐ役割があります。
不足すると、血管、筋肉、皮膚、骨が弱くなります。
血管がもろくなり、出血を起こすのが壊血病です
壊血病
16-18世紀の大航海時代において、大勢の船乗りたちに発症しました。
易疲労感、けん怠感、歯肉の腫れと出血、関節痛、創傷治癒の遅延、毛髪異常などの症状が見られ、重症の場合は死に至ります。
この時代の船には冷蔵庫などの設備はなく、新鮮な野菜や果物を長期に保存しておくことができなかったことからビタミンC欠乏が起こりました。
そこで、各地に立ち寄り、新鮮な柑橘類を積み込むようになりました。(ビタミンCを1日6〜12mg摂取していれば発症しないと言われています)
ちなみに、ビタミンCの別名、アスコルビン酸は、抗壊血病効果をもつ酸、すなわち抗(anti-)、壊血病の(scorbutic)、酸(acid)に由来します。
働き②メラニン色素の生成抑制
皮膚のアミノ酸の一種のチロシンが酸化するとメラニン色素になり、これが日焼けの原因となります
ビタミンCは抗酸化作用により、メラニン色素の生成を抑え、日焼け予防に役立つといわれています
働き③強い抗酸化作用
細胞膜に存在する不飽和脂肪酸は酸化されると過酸化脂質になり、老化や生活習慣病の引き金になります
ビタミンCは強い抗酸化作用があり、自分が酸化されることで過酸化脂質が増えるのを防ぎます
LDLコレステロールが酸化されるのも防ぐ働きもあり、血管疾患の予防に役立ちます
風邪予防に効果ある?
ビタミンCは風邪の予防に効果があるイメージがありますが、これは1970年代、ライナスポーリングの研究が示唆したものからだと思われます。
その後の研究では、風邪発症リスクの有意な減少はみられていないようです。
しかし、喫煙者や極度の運動などで日常的にビタミンCが欠乏している人は、風邪発症予防効果の可能性があることも示唆されています。
また、予防的にビタミンCを投与することで、風邪罹患期間の短縮がみられる可能性もあるようです。
ビタミンCと老化
ビタミンCを体内で作ることができないマウスに、ビタミンCをほとんど含まない餌で飼育し、半数が死亡する期間を調べた研究があるそうてす。
それによると、通常のマウスは2年かかりましたが、ビタミンCを摂取していないマウスは半年でした。
ビタミンC不足により、通常の4倍の速さで老化が進行したことになります。
ビタミンCと喫煙
たばこを吸う人は吸わない人よりビタミンCを消耗しやすいというデータがあります。
(1日35mg代謝する量が多い)
そのため、たばこを吸う人が吸わない人と同じようにビタミンCの働きを維持するには1日35mg多くビタミンCを摂取する必要があります。
摂り方のポイント
水に溶けやすく、加熱すると壊れやすい。
光や空気で酸化されやすいため、鮮度よいものをできるだけ早く食べきると◎
ただし、芋類のビタミンCはでんぶんで守られているため加熱に強く、効率よくとることが可能。
一度にたくさん摂取しても2〜3時間で排出されてしまう栄養素なので、毎食適量補給することが体内での働きを潤滑にするポイント。
100gあたりの含有量が多い食品は、赤ピーマン(170mg)、ブロッコリー(120mg)、カリフラワー(81mg)、キウイフルーツ(69mg)、いちご(62mg)、ほうれん草(35mg)、じゃがいも(28mg)
日頃から不足しないように摂っていきたいなと思います![]()