コロナの後遺症で
全く味がわからない日が続いていて
そんな中で思い出したことがあります
味覚障害になってしまった
ケーキ屋さんがいました
30年ほど前の話しです
家からわりと近くに美味しいと
評判のケーキ屋さんがありました
シュークリームは手頃な価格で
人気があり、いつもお客さんの
絶えないお店でした
ケーキは好みがわりとハッキリしてい
ませんか?
わたしもあまり冒険はしたくないと
いつも決まった物を選んでしまいますが
そのお店のケーキは
どれを選んでもクオリティが高くて
見た目も、味も最高でした
洋酒(ラム酒)を染み込ませた生地に
クリームを合わせた大人の味
サバランはここのケーキ屋さんで美味しさを知りました
中でもわたしはモンブランがお気に入りで
ケーキの中に使われている
栗は長野県産で甘みがあり大粒で
原材料からこだわっているとお店の奥さんが言っていました
パティシエはご主人で年齢は40代半ばぐらいでした
ご夫婦でやっていたお店です
そのご主人が突然味覚障害になってし
まい、しばらくしてお店を閉めてしまいました
当時は美味しいケーキ屋さんが
なくなってしまうのと、『味覚障害』
という病状がどれほどのものなのかわからず
病気にかかられたご主人の
無念や思いを深くは考えられませんでした
それから何度も料理人の味覚障害と
いう話しを聞くようになって
料理人が味覚がわからなくなるなんて
神さまはひどいことをすると
思ったこともあります
自分がこの道で生きていくと決めて
勉強して、長い時間をかけて自分の
ものにしてきた味なのに
だんだんとわからなくなったり
感じなくなったら、どれだけ悲しく不安になることか
みんなが喜んで食べてくれて
「美味しい!」という言葉だったり
「また来ます!」と言ってくれたり
そんな幸せの中からいきなり
引きずり下ろされるみたいなこと
その苦悩は想像を絶します
食を仕事にしていなくったって
日々の中で料理を作ったり
味見をしたり味のない生活は考えられないのに
わたしのは味覚はそのうちに治るでしょう
だから味覚が戻ったら思いを馳せ
味わえるということに感謝して
いただくことにしようと決めました
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