日本相撲協会 世話人の友鵬さんの訃報が
届きました…
私は、63年春に初土俵を踏みました。新弟子は半年間、両国国技館内にある
「相撲教習所」に通います。
教習所には色々な部屋から幕下、三段目の
力士が教官として来ていてそこに友鵬さんが
居ました。
教習所の授業中に居眠りをしていて竹の棒で
「カチーン」と友鵬さんに記念すべき角界に
入っての一発目を頂きました。
私達、同期生には友鵬さんは教習所の一番上
の毅然とした先生というイメージです…
友鵬さんは大鵬部屋で、私は二所ノ関部屋
大鵬親方が二所ノ関部屋だったこともあり
とても近しい間柄で部屋も近くにあり
大鵬部屋の他の兄弟子達とも仲が良く部屋に
入り浸っていました。
地方巡業では二所ノ関、大鵬、押尾川の
三部屋合同でちゃんこをやった時は友鵬さん
に料理を優しく色々と教えて頂きました。
角界を引退してからも結婚式などの行事で
お会いする機会があり「おぉ日比元気か?」
なんて声を掛けてくれる気さくな方でした。
名古屋場所に行く時は友鵬さんに差し入れ
を持って行くと満面の笑みで「おい日比、
俺もう酒やめたんだよ」なんて言いながら
とても喜んでくれました。
今年の名古屋場所の時、いつもの様に差し入
れを持って行ったら丁度、友鵬さんは不在で
帰りに挨拶をしようと行きましたが、その時
も丁度電話をしていて声が掛けられません
でした。
今回の訃報を聞いた時にその事が頭にすっと
浮かび後悔ました…
相撲で仕切りの時は一度土俵の砂をさっと
触る仕草…勝ち名乗りの時に手刀を切って
帰る時に手だけ残っている仕草…
あの優しい笑顔忘れません…
友鵬さん ありがとうございました…合掌。
今場所は、友鵬さんがいつも座っていた場所
に飾ってあるそうです。