大相撲を10年半、ちゃんこ屋を苦節13年の
元力士の観点から大相撲を語ります!
第二十五回目は「大徹」
二所ノ関部屋の大先輩でございます。
角界に入る前に、テレビで見ていたイメージ
としては、失礼な話ですが「もみあげの弱い
お相撲さん」というイメージでした…
しかし、角界に入門して初めて大徹関を目の
当たりにした時は、その身長から手足、全て
において規格外な大きさに驚く以外出来ま
せんでした。
当然、天下の幕内力士ですから強さも常人
レベルではなく…
ぶつかり稽古で胸を出してもらっても身長が
高くフトコロが深いので押すに押せなかった
のを思い出します。
角界の高田純次と言われる?くらい男前で女性ファンも多い関取でした。
デーモン閣下がラジオで「大徹のコーナー」
をやっていた事もあり仲も良く一緒に大徹関
と二人でデーモン閣下の「一人芝居」を見に
行って楽屋にも挨拶に行ったのも良い思い出
でございます。
よかったんです。
大徹関のラストの場所は、この一番負けたら
幕下に落ち引退という一番で見事に勝利。
十両残留を決め現役続行となったのですが…
当時、十両から怪我で幕下に落ち三年が経つ
大善関が幕下上位で勝ち越したのですが
ギリギリ上がれないという状態でした。
そこで大徹関が引退して、枠が一枠空いて
そのおかげで大善関の再十両が決まるという
大善関が泣いて喜んでいたのを後ろから見て
ました…
その後大善関は、大徹関のバトンを受けて
小結まで駆け上がったという「ちょっと良い
話」でございました。