大相撲を10年半、ちゃんこ屋を苦節13年の
元力士の観点から大相撲を語ります!
第二十一回目は「魁皇」
限りなく横綱に近づいた力士で、63年春
初土俵「花のロクサン組」の同期生でも
あります。
魁皇関に左を刺そうもんなら、あの怪力から
放たれる「小手投げ」で、何人もの力士の
ヒジを破壊、「クラッシャー」の名を欲しい
現役時代は若貴、曙の横綱よりよくお話しを
させて頂きました。
支度部屋でも隣に座ってよくおしゃべりを
していました。
ほとんどないのですが一つだけ…
教習所には幕下・三段目の力士が、教官と
して来て、新弟子に胸を出して頂きます
普通は、教官が「そりゃっ」と胸を出し
新弟子がバシーんと当たり、押す稽古なの
ですが、魁皇関…当時の古賀くんは、教官が
「そりゃっ」と胸を出すとスッと四つに組ん
で四つ相撲の勝負をしにいくのです…
何故が教官も「おっ四つでやるのか」
みたいな感じで四つで取ります。
とっていいの」?なんて聞いたら「うん」
と言いあまり反応なしみたいな…
何故かその後もずっと古賀くんだけ四つ相撲
来なくて心配していたら、緊張の余り?
お酒を飲んで酔って来て、私を見つけ絡み
両手首を掴んで持ち上げた時は…
「こんな男が横綱、大関になるんだろうな」
と思ったのを思い出します。
私が引退し断髪式を部屋でやった時も、快く
来てハサミを入れに来てくれる優しい人です
今は、浅香山親方として第二の魁皇を育てる
と思います。もちろん貴乃花部屋にもね…