10年半の力士生活と苦節13年のちゃんこ屋

の観点から大相撲を語ります!

第四回は「チョンマゲ」

ズバリ日本の象徴と言っても過言ではない

のがチョンマゲでは?
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日本のマゲ文化を継承しているのは大相撲

だけです。

日本が戦争に負けアメリカ軍に大相撲の

マゲ文化も辞めさせると言われて先人が

なんとか大相撲だけは残してくれと直訴し

今に至るのです。


チョンマゲは、髪が全体的に同じくらい長く

ないとキレイに結えません。

坊主頭で入門して約丸一年で「豚の尻尾」

くらいのチョンマゲが結えます。

後ろ髪が首の前にくっつくぐらでGO!
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角界では、チョンマゲが結えたら先輩方に

「お陰様でチョンマゲが結えました」と

言ってデコピンをもらうという風習があり

デコピンをした先輩は、その時にご祝儀を

渡します。

同時に何人もお陰様と来ると兄弟子は結構

ピンチ!

貧乏な新弟子にとっては本当に有難いお

小遣いになるんです…

ちなみにお相撲さんのデコピンの握力が強い

だけに威力はハンパないんですよ〜。
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大銀杏を結うには、約二年(個人差あり)

くらい掛かります。
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髪の毛の質で、大銀杏の出来が変わります。

小錦さんや曙さんは、ストレートパーマを

掛けていたというのは有名な話です。
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長さ的には、こんな感じです。

基本的にお相撲さんは、髪を洗ったら直ぐに

チョンマゲをするので、下ろしていることは

ありません。
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チョンマゲには何を塗っているか…

昔は、日本髪と同じ便付油を使っていました

が今では、このオーミすき油を使ってます。

ほとんどがロウでできているそうです。

サウナに入るとマゲがバリバリになります。
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「この匂い好き」なんて人が多いのですが

基本的にお相撲さんは、五日に一回くらいの

ペースで髪を洗えません。

稽古で砂が付き濯ぐ事はありますが…

日本髪もチョンマゲも毎日洗えないので臭い

消しの効果もあるんです。


私の頃は、髪を洗うのにシャンプーを一本

丸々使っていましたが途中から固形の良い

シャンプーが出て来て少量でキレイに洗える

様になりました。

初巡業の時、ど新弟子で髪を洗う暇もなく

洗面所で食器洗剤で髪を洗って隣にいた

同じ新弟子とマゲを縛り合いっこしたのが

何を隠そうのちの大横綱 貴乃花関でした。
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大銀杏やチョンマゲは床山さんが結って

くれるのですが、チョンマゲなら結えるよ

なんてお相撲さんも沢山います。

私も結えたので他の相撲部屋に出稽古に行った

時は、床山さん不在の場合は全力士の

チョンマゲを結ってました。
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ちなみにこれが床山さんの道具一式です。

針のでかい奴で大銀杏のビンを作ります。
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お相撲さんの中には髪の毛が多い人も多く

チョンマゲを結うには太すぎてしまうので

カッパのように中を剃る中剃りをします。

琴ヶ梅関の中剃りはすごく大きかったのを

覚えています。
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ちなみに私も見て分かると思いますが中剃り

をしていました。中剃りをしないともっこり

チョンマゲになってしまうのです。
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兄弟子にもいましたが髪が薄くてチョンマゲ

が細く結う時にはとても気を使いました。

ちなみにマゲが結えなくたったら引退しな

ければならないという俗説がありますが

今は、一切ありません。
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