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ハッキヨイ!よっちゃん相撲日記

大相撲取材歴20うん年!よっちゃんです!

  大相撲春場所が9日、開幕しました。

 注目の新横綱、豊昇龍(ほうしょうりゅう)の初日の相手は西小結の阿炎(あび)。結果は阿炎の一方的な突き押しに、何もできないまま土俵を割りました。

 初日黒星という厳しいスタート。どう挽回していくか。試練の場所が始まりました。

 

 新横綱誕生が決まった直後、見過ごせない動きがありました。

 作曲家・都倉俊一氏の発言です。

 彼も横綱審議会の一人ですが、豊昇龍の新横綱昇進が決まった後、「モンゴル横綱は全員が全員、横綱の品格ではなかったでしょ。闘志はいいけどね」と語ったそうです(『スポニチ紙』報道)。

 

 横審の会合では賛成しておきながら、外に出ると、昇進には反対だというニュアンスの発言。

 反対なら正式の会議で〝自分はこうこういう理由で昇進には同意しない〟ときちんと表明すべきでしょう。

 ずるいというか、陰険というか。節操がなさすぎます。

 発言直後から〝あれはヘイトスピーチ。こんなことを許す横審こそ品格が欠落している〟といった批判の声が上がりました。同感です。

 

 モンゴル出身の横綱すべてが、品格を備えた力士とは、自分も思いません。

 大記録を打ち立ててきた元横綱白鵬の張り手攻撃は、見苦しいものでした。相撲を荒らし、怨恨を生み出す危険な行為で、自分もこのブログなどで何度も批判してきました。

 朝青龍の暴力行為や事件でもそうです。

 

 その一方で、貴乃花ら日本出身力士らとともに大相撲人気を盛り上げてきた曙。

 けがや病気で序二段まで番付を落としながら、血のにじむ努力を積み重ね、頂点にまで駆け上がった照ノ富士。

 引退後、力士や相撲ファンにわかりやすく、力士を励ます解説をしている鶴竜など、日本出身力士が学ぶべき活躍をしている力士は少なくありません。

 

 横綱ではありませんが、40歳という年齢で活躍する玉鷲は、九州場所宿舎のある地方が大きな水害に遭った時から援助に駆け付け、その後、深い絆を築いています。

 

 しかし残念なことですが、日本では、ハワイやモンゴルなど外国出身の力士が活躍すると、それを非難したり貶めるような発言がよく飛び出しました。

 

 大相撲では、年々外国人の愛好者が増え、大変な勢いで世界各地に広がっています。

 こんなとき、日本出身力士より少し先に番付を上げたからと言って、口汚い外国人力士攻撃は時代遅れです。相撲ファンとしてはちょっと恥ずかしいですよね。

 

 今、大相撲を支え、盛り上げているのは、日本と世界各国の若者だということを、ぜひ考えてください、都倉さん。