炎鵬(えんほう)、照強(てるつよし)、翠富士(みどりふじ)など、小さな体で土俵を沸かせてきた軽量力士が、このところ苦労しています。
軽量力士の多くが、本場所10日目を過ぎるころから、疲れは早くもピークを迎えると言います。
連日、大きな力士を相手にたたかう中で、体力は消耗し、疲れが取れない、食欲は落ち、体力を維持することで精いっぱいになる。わかります。
100㌔に届かない体で土俵を沸かせてきた炎鵬は、5年ぶりに関取の座を失い、今場所は幕下に陥落し、休場しています。
多彩な技で巨漢力士を土俵に這わせてきた照強(てるつよし=95㌔)も十両を陥落して、東幕下12枚目。豪快な塩まきも見られなくなりました。
幕内東3枚目の翠富士(116㌔)は、3月場所、鋭い動きで終盤まで優勝争いに加わりましたが、現在、負けが先行しています。
三者に共通するのは、小さな体で大きな相手に真っ向から挑んできたことです。
照強は「小さな体だからこそ自在に動ける。普通の大きさだったら、ここまで注目してもらえていたかどうか。決して不利なことばかりではない」と、誇らしげに語っていたことを思い出します。
しかし幕内力士の平均体重は、現在160㌔。この大きな相手に100㌔前後の体で挑んでいくのですから、それは大変なことです。また、小さな力士は動きが敏捷なことから、対戦相手は徹底して研究してきます。
軽量力士が生きていく!のは、並大抵なことではないのですねえ。
彼らの相撲こそ、相撲の醍醐味を伝えると、自分は称賛、激励もしてきましたが、現実はそう簡単なことではないようです。
それでも大相撲は、体重性がなく、技と敏捷な動きで大きな相手も転がすところに魅力がある。この考えは変わりません。
翠富士は10日目、135㌔の翔猿(とびざる)戦で、息もつかせないような素早い動きで下し、館内は大歓声に包まれました。
相撲の魅力を伝えるのは、迫力あるこうした取組です。
大相撲のすそ野を広げるうえでも、軽量力士は、大型力士以上に大きな役割を持っていると思います。
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