春場所千秋楽に、激しい優勝争いを演じた高安―若隆景の対戦。
今場所は両者とも黒星が先行しているとはいえ、互いに絶対負けたくない相手です。
この日も、先場所と同じような展開になりかけたものの、攻めが先行したのは若隆景。
立ち合いから頭をつけ、右で前まわしを引きつけ、最後は後ろ向きにして送り出しました。
4度目の優勝のチャンスをつぶされ、なんとしても雪辱したかった高安は防戦一方。くやしさを晴らすことができませんでした。
それにしても若隆景に対する今場所の対戦相手のマーク、攻めは厳しい。
本人も十分覚悟して臨んだはずですが、相手の研究、気迫は予想以上です。
22歳の豊昇龍は、立ち合いにさっと右に変わる変化相撲。後ろ向きにされ、若隆景は力を発揮する間もありませんでした(5日目)。
豊昇龍はこのところ力をつけているだけに、奇襲に頼る相撲はどうかと思いますが、若隆景はそれにも対処していける力をつけていかなければ、と思ったはずです。
小結に復帰した大栄翔の突き押しもすさまじかった(4日目)。
突いて、押して、こらえる若隆景の首ねっこを抑え込んでガッとはたきこみ。〝幕内の優勝経験(昨年の初場所)はオレが先だ〟という気迫が伝わってきました。
こうした相手を上回る稽古、気迫がなければ、連覇はもちろん、大関への道も切り開いていけないという事ですね。
幕内優勝という栄冠の翌場所は、学ぶことばかりです。