先場所の右肩の負傷が完治しないという大関御嶽海。初日、その懸念をはね返す相撲で隆の勝を破ったが、二日目の相手は、このところ力をつけ、三役をうかがう24歳の琴ノ若。15日間たたかえるかどうか、試金石ともいえそうな取り組みだ。
立ち合い、頭を下げ、左からはさみつけて攻めたが、琴ノ若は慌てずにしのぎ、右へまわりこみ、右上手を引いて大関を揺さぶり、体を起こして寄り立てた。
御嶽海の完敗だった。
優勝三回の実績を持つ実力者だが、肩の故障が癒えず、場所前はほとんど稽古ができなかったという。〝やってみなければわからない〟とぶっつけ本番で臨んでいる。
御嶽海にとって名古屋は、出身地の長野にも近く、準地元のようなところだ。新十両昇進で優勝、新関脇に昇進したのも名古屋なら、幕内での初優勝(2018年)も名古屋場所。これ以上ないゲンのいいところで、奮起の材料はそろっている。
それでも現実は厳しい。
本場所は力士にとって、生活と将来が切り開けるかどうかという場だ。この日の琴ノ若が示したように、若手も力をつけ、目の色を変えて挑んでくる。
これに対抗し、退けて優勝や最高位をめざそうとするなら、周到な準備と稽古を積む以外に道はない。〝やってみなければわからない〟では通用しないのだ。
御嶽海は、相撲のうまさ、強さは相撲界でもとびぬけていると思う。その一方で、番付下位力士にあっさり敗れたり、むらのある成績を見るにつけ、持てる力を出し惜しんでいる気がして仕方がない。
満足に動けないようなけが、故障であれば、徹底して治すしかない。そのうえで、初優勝を遂げた、あの時の気迫相撲をもう一度見せてほしいのだが、無理だろうか。
◇
元大関朝乃山(三段目西22枚目)が2日目、力こもった相撲で剛士丸をあっさり寄り切り、6場所ぶりの本場所復帰を飾った。
(注 本日付から、「ですます調」を「である調」に変更させてもらいます)
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