十両の土俵に新風が送り込まれている。元大関・琴欧洲の鳴戸部屋の欧勝馬(おうしょうま)、元大関・豪栄道が起こした武隈部屋の豪ノ山(ごうのやま)、九重部屋の千代栄(ちよさかえ)の新十両力士が8日目、ともに勝って5勝3敗とした。
十両でただ一人10代の熱海富士(あたみふじ=19歳)も、元気な相撲で4勝4敗に持ち込んだ。
欧勝馬、豪ノ山の師匠は30代。元横綱の稀勢の里の二所ノ関親方も36歳。若ければいいという単純なものではないが、どんな指導で弟子を養成しているかは、興味深い。
相撲界のすそ野は、相撲人口の減少で狭まっている。このブログでも、1994年には約900人在籍していた力士が、今では600人前後に減っていることを指摘した。
高校相撲部の減少もすさまじい。高体連(全国高校体育連盟)に加盟している高校相撲部は146校、907人(2020年度)。
かつて横綱8人を生んだ〝相撲大国〟北海道はわずか5校16人。高校総体の予選に出場した高校は4校しかなかったという(2019年度)。
首都圏で相撲部のある高校は、男子校で2校、共学高で22校に過ぎない。
今、相撲をやりたいという青少年は、地域の相撲クラブに通うなど大きく変化しており、学校での役割をほとんどなくなっているようだ。指導者もいない。野球やサッカーとは比較にもならなくなっている。
それはそのまま、若い世代が相撲に接する機会が減り、人気の後退につながっている。相撲界の勧誘、スカウト活動は年々難しくなっているとも聞く。
一方で前記の若手親方の部屋には、入門者が増えているようだ。
相撲に魅力を感じている若者が減っているわけではない。自分の力を試してみたい、もっと強くなりたい、家族を支えたいと考えている青少年は、いまも少なくないのかもしれない。
魅力的な相撲とは…。
入門者が増えている部屋には、若者を引きつけるヒントがあるような気がするが、さて。
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横綱照ノ富士相手に若元春が大健闘。行司は熱戦をその熱戦を途中で止めた。醜態過ぎる!