御嶽海、ようやく大関へ | ハッキヨイ!よっちゃん相撲日記

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 関脇御嶽海が千秋楽、横綱照ノ富士を堂々たる相撲で下して3回目の優勝を遂げました。これで、昇進の目安とも言われている直前3場所で33勝も達成。これまでの実績から見ても、大関昇進の資格は十分。遅すぎたくらいです。 

 

 長野県は自然も豊かで、スキーや山登りなどでよく訪れてきました。御嶽海が相撲界入りした当初から、御嶽海のポスターを見ない地域がないほどで、熱い期待を感じてきました。コロナ感染が広がる前は、両国の国技館、名古屋場所の会場に、長野から多くのファンが連日駆けつけて、大きな声援を送ってきました。

 

 信州・長野県はまた、江戸時代の名大関・雷電為右衛門(らいでん・ためえもん)を生んだ土地です。

 雷電の生家がある東御市(とうみし)をはじめ、県内各地にある雷電像、関連施設などを見てきて、雷電が今でも県民の誇りであり、親しまれていることを痛感してきました。

 

 そこに、雷電以来、230年ぶりの大関が誕生するというのですから、これは大変なことになりそうです。

 御嶽海はこれから、なにかにつけて、この大先輩と比べられることにもなります。

 

 雷電は45歳で引退するまでの21年間で、敗れた相撲がわずか10回。96.2%という勝率を打ち立てました。これは、大横綱双葉山、さらに白鵬でさえ破れなかった驚異的な記録で、〝史上最強の名大関〟という表現は決して大げさではありません。

 

 さらに雷電が親しまれてきたのは、その人柄です。

 

 雷電を長年研究してきた作家の小島貞二氏は「人間は、誠実そのものであった」「相撲一筋に打ち込みながら、人を押しのけてまで、権威の上にあぐらをかこうとしなかった」と書き、偉大な土俵人であったと評しています(『雷電為右衛門』)。

 

 他の研究者も同じようにその人間性を浮き彫りにしています。これがいまも人々に語り継がれ、親しまれている土台にあります。

 

 御嶽海が、この大先輩の記録を抜くことは不可能ですが、それ以外は、引退年齢を含め(!)心していけば、近づくことはできます。

 昇進が一時のフィーバーで終わらない大関に成長していくことを、期待しています。

 

 

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