13日目、もっとも注目を集めた一番、西前頭15枚目の阿炎(あび)-大関貴景勝(たかけいしょう)戦。ともに11勝1敗。ここでの勝者が、横綱への挑戦者になります。
立ち合い、ともに激しくあたった後、阿炎が突いて、突いて、突きまくる。貴景勝が回り込んでしのぎ、いなそうとするところを、さらに突いて、右からグイッと押し出し。大関に反撃のチャンスを与えませんでした。
ともに突き押しを得意としながらも、「自分の相撲をとれた」という阿炎の完勝でした。
知られるように阿炎は、昨年7月、相撲協会が定めた新型コロナウイルス対策のガイドラインに反して、深夜にキャバクラ通い。それが発覚して3場所休場という処分を受け、7場所ぶりに幕内に復帰してきました。
その間、幕下優勝2回、十両でも先場所優勝するなど、めざましい活躍。処分の期間を無駄にはしなかったわけです。
本人は「新しい阿炎を見てもらいたい」と、これまでの動画を見ながら、徹底して相撲を研究してきたと伝えられます。それが実り始めています。
昨年の破廉恥(はれんち)な行動は三役に定着しつつあった、上向きの時期でした。今回はあの時以上に上向きであり、注目も高い。
厳しいことを言います。
力士として、一人の社会人として、「新たな阿炎」は本物になるか。 誰もが注目しています。
14日目は、全勝横綱・照ノ富士に大勝負を挑みます。
![]()
↑ランキングに参加していますので、ポチッと応援していただけると嬉しいです