ハッキヨイ!よっちゃん相撲日記

ハッキヨイ!よっちゃん相撲日記

大相撲取材歴20うん年!よっちゃんです!

 今年の大相撲九州場所は劇的な千秋楽でしたね。

 優勝争いの先頭にいた横綱大の里が千秋楽に突然休場、同じ3敗並んでいた横綱豊昇龍(ほうしょうりゅう)

と、関脇安青錦(あおにしき)の優勝決定戦に。これを制したのが、21歳、ウクライナ出身の安青錦でした。

 オールド相撲愛好家としては、最近になく興奮してしまいました。

 15日間、主に幕の内の相撲を見続けながら、こんな展開になった千秋楽って、あまりなかったなあと思いました。

 いやいや、それぞれの時代に、劇的な優勝争いはありました。横綱貴乃花が、同じ横綱だった武蔵丸との優勝争いなど、いまだに頭にこびりついています。貴乃花はそのあと、あの時のけががたたって、土俵では活躍できなくなりましたが。

 横綱と競い合った今回の安青錦の活躍は、過去の優勝争いとはまた違った面白さがありました。

 なぜだろう。

 24歳の義ノ富士(東前頭5枚目)が横綱大の里を一気に押し込んで土俵外に吹き飛ばした(10日目)ような、すごいスピードはない。でも低い姿勢からぐいぐい押し込み、攻め続けて相手を起こし、動き回り、時には下からさっと相手の足を払う無双を切って転がす。土俵際に追い詰められても、簡単にはあきらめない。140㌔という、幕内の平均体重を20㌔も下回るような体ながら、相撲はどこまでも正攻法。 

 今、こうした正道を行く相撲を見せられたら、しびれます。

 そうそう、日本の相撲は先のロンドン公演でもすごい評判だったらしい。まわし以外体には何も身につけず、鍛えた体と技を出し切ってたたかう。このスポーツが世界各国で注目されるのもわかります。

 日本の大相撲は、入門者が減る中で、外国からの青年に門戸を開いてきた。そこで伸びてきた力士が、日本の力士と激しく競いあってきた。いま、元横綱照ノ富士をはじめ部屋の親方にもなっている力士などそれぞれの時代に小錦、曙、武蔵丸はじめたくさんの外国出身出身力士がいなかかったら、日本の大相撲がここまで盛り上がったかどうか。 

 日本にも、どうしようもない力士だってたくさんいます。未成年者に風呂の中で酒を強要したり、尻の穴に酒便を突っ込むとか、部屋の親方がビール瓶で新人で殴りつけて死亡させるなどなど…。いまさら話題にもしたくない例がごろごろあります。

要は、外国出身か日本生まれかじゃなく、人間として、スポーツマンとして、相撲が好きで、応援する人に喜びとか勇気を与えてくれる力士、スポーツマンかどうか。いま問われているのはそこじゃないですかね。

 外国人を排撃しろだの日本に入れるな、なんてせせこましいことを言っていたら、日本の相撲も社会も発展が止まってしまう。そんな気もします。

 そうそう、かつて相撲界を引っ張ってきた第一人者の元横綱大鵬関だって、父はウクライナ人でした。

 とまあ、今回は、長いことことブログをさぼってきた自分も考えさせられてしまいました。