世の中、夢見て生きたいと思う。
それって素敵なこと。
でも、世の中、好きなとこだけして生きて行けるほど甘くもない。
好きな事で飯食えてるのって・・・もしかしてホンノ少し?
じゃ~映画の中くらい夢見ましょうよ!
そんな訳で今日の映画は「恋の門」
青木門(松田龍平)は自称「芸術漫画家」。
石を使ってマンガを描くつー事をやってる。
もちろん売れてない。そして童貞。
最後に飯を食べたのは、もう一日半前の話。
仕方なく食べるためのバイト。
が、道端に落ちてる石に気をとられて、女性にぶつかる。
貧乏臭く、石にしか興味のない彼。
びびった女性は彼に食べかけのパンをあげて逃げさる・・・確かに怪しい服装。
パンを食べ、道に迷い、雨に振られて、バイトに遅刻する門。
バイトの職場には浅野女の子、恋乃(酒井若菜)と再開する。
しかし、門は言葉使いもなってない。
歓迎会で会社の上司に、存在自体を否定される。
「売れなきゃ負け犬の遠吠えなんだよ!」と、、、
酔った勢いで、恋乃の家に泊まった門。
脱童貞!と思ったらマダだった。
そして朝起きると、彼はゲームキャラの格好をしていた。
そう、恋乃の趣味はコスプレ。
そして、コミケで同人誌を描く。
これに命を賭けてる。
童貞を捨てたい門と、コスプレが似合うので門を手元にい置いておきたい恋乃。
2人は、お互いの気持を知りたいがために一泊旅行に出かけようとするがお金がナイ門。
門はバイトをはじめる。
マンガが読めるバー・・・マンガバーで。
そのマンガバーのマスターは昔、人気漫画家の鞠田(松尾スズキ)だった。
そして、3人の漫画家(志望)がお互いの利益のために、マンガ勝負を始める・・・さて、誰が勝つのか?
そして・・・そんな勝負に勝ってどうなるのか?
え~っと、なんとなく松尾スズキと大人計画が好きで、ついでに借りたビデオでした。
が!
が!が!!が!!!
やばい。今年、ナンバーワンヒットです。
脚本、監督は、この作品が初監督作品の松尾スズキさん。
まぁ、舞台じゃ今やチケット取れない売れっ子脚本家です。
で、何がすごいって、それぞれの役がしっかり掘り下げて人物像が出来てる。
門は画家の息子として生まれたコンプレックスに悩まされるし、恋乃は家族そろってのコスプレ一家。
鞠田も売れっ子漫画家だったのがマンガバーをやる理由もちゃんとある。
たぶん、映画って私達の見えないところでは、そんな役の肉着けみたいなのはアルんだろうけど、これはその、彼らが持ってるコンプレックスや葛藤みたいのが、観てる人にもわかり易く、そして伏線としてイロイロはってあります。
3人の漫画家が、とあるシーンで別々にいるのに同じ言葉を発します。
「気持いい~!!」
多分、私は絵を描いてて同じ事を思ってるので、毎週楽しくブログを更新できるし、文章を書くことが「気持イイ」と思える人は毎日、ブログを更新できるのでは?
最高にしびれた台詞でした。
そして、ラストのシーン。
観ててオチの解る(つーか、期待を裏切らない)映画ってのは楽しい映画なんですけど、コレはある意味裏切った。
それもイイ方に裏切ってくれてよかった。
ホント、なんとなく借りた映画で、こんな体験出来るんだから映画鑑賞はやめられません。
周りを支える出演陣も、大人計画の人達を初め、忌野清志郎、尾美としのり、フェロモンン女王小島聖、小日向文世、大竹しのぶに平泉成、映画監督の塚本晋也に三池崇史、エヴァンゲリオンの庵野秀明とその奥さん。漫画家の山本直樹にしりあがり寿、そして原作者、ほんのチョイ役で片桐はいりに田辺誠一と・・・観る人が見ると濃すぎて笑えます。
・・・オチをみて「○○男じゃん~!!」って思った方。私と同じ感性の持ち主ですよw
【こんな恋もしてみたい度 ☆☆☆☆☆】
2004年【日】
監督 脚本 松尾スズキ
出演 松田龍平 酒井若菜 松尾スズキ
忌野清志郎 尾美としのり 小島聖 小日向文世、大竹しのぶ 平泉成 田辺誠一 片桐はいり他