「まさか本当に死ぬとは思わなかったの、
びっくりしたわ。」
と、79歳の母親が72歳の父親を殺害する…
という内容の小説です、いや怖い。笑
井上荒野さんの本を読んでみたくて、たまたま古本屋さんにあったのが
これ一冊だけだった、という理由で選んだのですが、
なかなかよかったです。
でも好き嫌い分かれるだろうな~~~これは…。
大らかでのんびりした性格の「ママ」が一体どんな気持ちで、
なにがきっかけで、なぜ「パパ」を殺めてしまったのか。
それは最後まで明かされないのですが、家族一人一人の
過去にちりばめられたヒントをかき集めて、
想像するのが楽しいです。
密度の濃い、というか、非日常的でありながらリアリティのある
不思議なお話でした。
ただ少しダラダラするなぁという印象はありました。
あと、なんか、あぁ女性の書く小説だな~と思いました。
うまく説明できないのですが、男女の差って
文章やお話作りにも出ると思うんですよね。
数年前ジブリの誰かが「女性監督はリアリティを重視するので
ファンタジーアニメの監督には向いてない」みたいな発言をして
バッシングを受けたりしていましたが…
やはり男女で視点が違うのかもしれないと思います。
どちらがいい・悪いというわけではないんですけどね。
この人のほかの小説も読んでみたいです。
家の近くの本屋さんに全然置いていないので、
大きい書店に行ったときに探してみます。
ではまた、さんぱいじゅんぱ。