逆ソクラテス 伊坂 幸太郎 (著) | 大学生の読書感想文

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きまぐれ記録用ブログです。いくつになっても本が好き☺

こんにちはー!サマーです照れ

 

今回ご紹介する本は、伊坂幸太郎の「逆ソクラテス」です!

この本はテレビで紹介されていたりして、本屋さんでも「話題の本」コーナーに

置いてありました。伊坂さんはかなり知名度もありますし、かなり目を引くタイトルです。

 

 

 

 

実は、伊坂作品は今まで全くノータッチで…お恥ずかしながら。

でも、通販サイトメルカリのTwitterアカウントで、

モノガタリというシリーズを今やっているんですよ。

それでたまたま伊坂さんの文章を読んで、素敵だな、と思ったのと、

母にこの本を勧められたので、今回購入に至りました。

 

結論から言うと、すごく、すごくよかったです。

 

単行本しか出ていないので少しお高いな~と思ったのですが

買ってよかったと思っています。大切に読もうと思っていたのにあっという間に読んでしまいました(笑)

 

これは、少年たちを主人公とした短編小説です。

短編ということで、あまりあらすじにはあまり触れないでおこうと思います。

 

ソクラテスといえば、「無知の知」ですよね!

自分が無知であるということを知るべきだ、という考えです。

ソフィスト達相手の問答式の哲学や、自分で毒を盛って亡くなった彼の最期なども有名ですね。

 

そんなソクラテスの考えを用いて、正義感の強い少年たちが大人と戦うストーリーです。

といっても、全く哲学的な話ではなく、わかりやすくきれいにまとめられています。

そんなに大きな事件などは起こらないのですが、日常の中の小さな戦いやいざこざから

学べることはたくさんありますね。

 

「僕は、そうは思わない。」

 

帯紙にどどん!と大きく書いてあるこの言葉、とても生きていく上で大事だと思います。

自分の考えを最後まで信じ、自分の意見を言えるということ。

時には相手を真っ向から否定して、自分の意思を突き通すということ。

「正直者が馬鹿を見る」世の中に悲しくなる瞬間は、確かにあります。

世の中の理不尽に立ち向かうとき、この本を、この言葉を思い出そうと思いました。

 

伊坂さんの流れるような文章の書き方、物語の持って行き方、構成、

台詞の使い方、「ああ、上手いなぁ」と心から思いました。なんだか上からでごめんなさい、

でも、本当に、文才にあふれておられるのが伝わってきて、尊敬します。

 

一話一話読み終わるたびに、ぞわっと鳥肌が立ち、後味の悪い話もありますが、

本を閉じて、しばらく余韻に浸りたくなるような。

 

読書って楽しいなぁ~~と改めて思わせてくれるような本です。

 

伊坂さんの他の作品も読んでみたくなりました。

図書館、早く開かないかなぁ。。

 

ではまた。

さんぱいじゅんぱ。