大人になってしまうと、

人は、子供の頃に好きだったものを

極端に美化して思い出すことが多い。

そして、音楽、映画、食べ物、遊び、何でもいいのだが、

成長(退化?)してしまった感性で

再び体験してみると見事に期待はずれ、

ガックリとしてしまうことも、これまた同じように、多い。

せっかく郷愁に浸ろうとしているのに、

なかなかにテンションを下げてくれる、寂しい出来事である。


しかし、中には幸運な人間もいて

何年経っても、どれだけ色々な経験をしても、

決して色褪せない、所謂エヴァーグリーンなものを

子供時代に経験していたりする。

僕もその幸運な人間の一人、

小学生の頃に一生飽きないであろう

ステキなものに出会えた。


その中の一つが、BOΦWY の音楽だ。


BOΦWY のことは、13歳ほど年上の姉から教わった。

その前に好きだったWANDSやDEENより

男臭いカッコ良さがこのバンド にはあるような気がして、

夢中で聴きまくった。

「渇いてるのに入れないで~、ナイーヴなんて知らないで~♪」

なんて、意味もわからず、人前で得意げに歌っていた。

今思うと、それを母や父が

どんな思いで聴いていたのか気になる。

まぁ、ひょっとしたら何にも気になんてしてなかったのかも知れない。


当時、小遣いなんてそんなにもらっていなかったはずだが、

なんとかやりくりして、出ていたアルバムは全部手に入れた。

最初の三枚は荒削りな感じがしてあまり好きじゃない曲もあったが、

それ以外は、どの曲もどの曲も、最高にカッコ良いと思った。

大体の曲は歌詞も全部空で歌えるようになり、

小学校の遠足のバスでアカペラでカラオケを披露した記憶がある。

付き添いの大学生のお姉さん二人が、かなり感心してくれたが

3曲目位からは辟易とした表情をしていたのが、当時は不思議だった。


ところが、そんなBOΦWY時代も

中学二年位に訪れた「絶対洋楽主義」によって、

あえなく終焉を迎えることとなる。

なんだか邦楽を聴くことが無性に恥ずかしく思えて

持っていたアルバム、全部を叩き割って、捨てた。

もったいない気もしないではないが、

自分では意外とこのエピソード、気に入っている。

なんだか、「ワカゲノイタリ」な感じがして良いでしょ。


その後、BOΦWY のことはほとんど思い出すことなく過ごす事となるのだが、

ひょんなことから、つい最近このバンドのことを思い出し、

「TSUTAYAも半額キャンペーンをやっていることだし、洒落でもう一回聴いてみるかー」と

冷やかし半分で聴いてみたら・・・・。


正直カッコ良すぎてビビリました。


あんまりにも良いんで、聴きまくっていたら

気づいたらmixiミュージックのリストが、BOΦWY ばかりになってた位です。

山下達郎もSummer Softもぶっちぎって、堂々の2位です。

もうすぐSteely Danも追い抜くことでしょう。

まぁ、かなりどうでも良いことですが・・・。


こういうのは、えてして「思い出補正」(ベースマン、S藤君の発言)、

がかかっていて、冷静に判断できなくなってることが多いのですが、

僕の場合、そんなことはなさそうです。

だって、またハマってから一ヶ月位経ってるんですもの。


リアルタイムで聴いていた人、

リアルタイムじゃないけど聴いてた人、

まだ全然聴いたこと無い人、

良かったらもう一度、もしくは一度聴いてみてください。

日本で一番カッコ良いロックバンドの一つですよ。


そんなわけで、今回のお勧め盤は

BOΦWY でJust A Hero(1986)。

マッチョでゴージャス、それでいてポップなアルバム。

氷室京介の意味のわからないバブリーな詞や

布袋の巧みすぎるギターのアレンジがたまりません。