今回紹介するのは、

僕達がお世話になっているハピネスレコード から2005年に発売された

Amor Fatiさんの1stアルバム、「裸足のインディオ」です。


「J-MPBというカテゴリーがあるならば、文句なしに選ばれる一枚になりそうな」、

amazonのレビューでそう書いている方がいらっしゃいましたが、全くその通り。

きっと色々な音楽を吸収されているのでしょうが、

その中でも特にMPBとソウルからの影響を強く感じます。


サウンドは、ガットギターの弾き語りをベースとしながらも、

シンセサイザーがセンス良く入れられ、

ナチュラルとアーティフィシャルが丁度良くブレンドされている、

きちんと「今」という時代を感じさせるものになっています。


また、これだけでも十分に素晴らしい作品なのに

横田氏の歌詞の世界がまた本当に素晴らしい。

“シャーマンの弓”などいい例ですが、

普通、ポップスには不似合いと敬遠されるような

神話や哲学などのクセのあるボキャブラリーを大胆に使うとこなど、

メジャー・インディーズ問わず最近出てているポップスとは一線を画した世界観を描いています。


かと思えば、“Baby, promise you”のように

シンプルで飾ることのない言葉を真っ直ぐに心に投げかけてくるような

そんな「優しく」て「わかりやすい」曲もあったりする。


「この世はいつも優しさを抱く人には辛いけど」、


「オシャレ」と形容されることの多いようなポップスをやっている人間にとって、

こういうストレートな言葉を歌に乗せるのは本当に勇気がいることです。

サウンドが重視されることの多いポップスでは、

「ダサイ」と思われる危険性のあるメッセージ性の強い歌詞は避けられ、

「無難」な言葉が使われることがほとんど。

そこに臆することなく自分の信念を歌う横田さんの姿勢からは、

音楽への高い高い志を感じ、自分も背筋が伸びる思いがします。


歌、曲、詞、アレンジ、サウンド、どれをとっても

素晴らしい仕上がりになっている作品です。

まだ聴いたことがないという方は、

是非是非、一度こちら で試聴してみてください!