皆様こんばんは。

ヴォーカルのケンジが
続けての更新です。


今回紹介するのは、

これまたAORの名盤、

Bill LaBountyの82年の作品

その名も“Bill LaBounty”です。


ところで、AORは

Adult Oriented Rockではなく

Album Oriented Rockの略だ、

と言われる事がよくありますが、

実はこれ、どちらでも正しいらしいです。


このジャンルに造詣が深く

ご自身でもCool Sound というレーベルを立ち上げて

数多くの名盤をCD化されている

中田利樹さんという方が断言されているので

おそらく間違いないのでしょう。


そんなわけでAORをAdult Oriented Rock、

すなわち「オトナ向けのロック」とするなら、

このアルバムは正にAORの名盤中の名盤と言える内容だと思います。


まず、アルバム全体に渡ってアレンジ過多な部分が全く無く、

楽曲の良さが充分に生きているのには、とても好感が持てます。

この辺は彼の職業作曲家としてのプライドも現れているのでしょう。

どことなく「わきまえている」感じがするのに、

まだまだ音楽的にはやんちゃしてしまう僕などは憧れてしまいます。


詞の内容もオトナの恋愛をテーマにしたものが多く、

それが彼のしゃがれて説得力のある声に乗ると

決してただの色恋沙汰としては片付けられない、

何かもっともっと深い意味を持ったものに聴こえてくるのが

僕個人的にとても新鮮です。


特に、かつての恋人に新しい彼が出来たのを知り、

「君の事を愛して抱きしめられたのは僕だったけどそれはもう昔の話。

彼が僕よりも君を幸せにしてくれることを願うよ。」

という内容の“It used to be me”という曲や

哀愁を漂わせながら自身の人生を振り返る有名曲“Livin it up”などは、

多くの人生経験をしてきた人からしか出ないであろうオトナの色気が

非常に品良く現れていて、とても格好が良いです。


上質な音楽です。

オススメです。