うさぎケージに入室し、離乳食&トイレ訓練を始めたビスコだが、

この離乳食のスタートは、さきゆき不安なものだった。


生後数日後から飲ませていた猫用粉ミルク。

これは、たぶん一番メジャーなもので、

日齢に合わせて、濃度を変えていくというタイプ。

もちろん、飲ませる目安となる量は増えていく。


そして、離乳食にも、この粉ミルクを利用できるという製品。


離乳食期に入ると、哺乳瓶で飲ませるのと並行して

はじめは、飲ませているミルクと同じ濃度のものを

皿に入れ、皿から舐めさせる練習をしだす。


この皿の方のミルクを日に日に固形にしていき

赤ちゃん猫に気付かれないように

ドライフードを食べられるようにするのである。


まず、ミルクを皿に入れる。


今まで、この離乳食段階からは猫を育てたことが数回あるので

経験に基づき、百均でしょうゆ皿を買ってきて利用した。

赤ちゃん猫は、皿に前足を入れてしまうのだが

これは仕方ないとして、

体重がかかって手前に皿が持ち上がると

顔面にミルクがかかった挙句、皿でおでこを打つという事態が起こる。


100gちょっとの赤ちゃん猫が体重をかけても

浮き上がらない陶器がベターなのだ。


皿の問題は、計算通りだったが、

そうはいかないのが、お嬢様の方の問題である。


もともと赤ちゃん猫は、お母さんの母乳を飲むのだから

飲んでる最中に、おっぱいが冷めてくることもなければ

飲み始めに熱くて

「あっちっち」

と、なることもない。


ところが、哺乳瓶は、ゴム臭いうえに飲み始めは比較的熱く

のんきに飲んでいると

「おかあさん、死んじゃったのかな?」

位冷めてきてしまうのだ。


冷めるのが怖くて、

最初にかなり熱めにするわけには、当然いかない。

猫舌という位だから、熱いものは苦手だし

さっきも言ったように、あっついおっぱいなんかないからだ。


だもんで、出だしにちょっきりちょうどの温度にし

飲むのが遅い子の場合、途中で温め直す。


湯煎で、ある程度あっためると飲んでくれる子もいるが

おなかが弱い子や、神経質な子の場合、そうはいかない。


ビスコは、この後者である。


ほんのちょっとの量のミルクを皿に入れた場合、

なおさら、すぐに冷めてしまう。


「ビーちゃん、ほら、お皿、ここ!ここ!」

と、皿を叩いているうちに、もう冷めてしまう。


ほんの2ミリ位しか入れていないのだから、一瞬で冷めるのは当然だ。


すぐに冷めないようにタップタプに入れておけばいいのかというと

初心者の赤ちゃんは、顔面をつっこんで、ミルクが鼻の中につまってしまう。


嫌な思いをしたら

「あれはイヤ」

と、インプットされ、ますます嫌がるという仕組みだ。



「の、、飲まねえ、、、」


散々、チンドン屋のように皿のフチを叩き

「ビーちゃん、ほら!ほら!」

「あー、おいしそうだねえ!」

「いいねえ、ビーちゃん。みんな、いいなぁ~って言うねえ」

と、面白そうな声を出し続けたものの

冷たくなったミルクを捨てては作るという繰り返しをしているだけ。


ビスコは、とっくに飽きていて、哺乳瓶を目ざとく見つけ

いつもミルクをもらう位置に準備万端座って

「ん~~~~まっ、えーっ!」

と、文句を言っていた。


そりゃあ、そうだろう。

「どうして、そんな物で飲まなきゃいけないの!」

そう言いたくなるのも当然だ。

だって、中身はおんなじなんだもの。

今まで通りでいいじゃないのというものだ。


しかし、そうはいかない。

猫の赤ちゃんと違って、人間の継母は

何ヶ月後、何年後のあなたのことも考えないといけないのです。


数日間チャレンジしたが、ダメなものはダメだった。

皿に入っているものが、

もっと美味しい、とか

なんだか面白そう、とか

そう思ってもらうしかない。


私は、粉ミルクの缶に書いてあることは無視し

結構濃度の高い、マッシュポテトに水をかけた程度まで進行することにした。

もちろん、暖かめにして。


ビスコとなっちゃん


これで、ビスコの好奇心に火がつき、

チャッチャッチャッと舐め出してくれた。

だが、やはり最初からうまく食べられるわけもなく

水分だけを吸ってしまうので、

お湯を用意し、うすめながら食べさせた。


もちろん、通常の食事分は哺乳瓶で飲ませていた。

離乳食は、おまけみたいな程度だったから。



水に浸ったマッシュポテト状から、徐々に徐々に水分を減らし、

何日もかけて、水をかけないマッシュポテト状に進行。


そして、ついにドライフードをつぶして混ぜる時期が来た。


我が家では、大人猫全員に、

病院で買う処方食のヒルズc/dのドライフードをあげていた。

この事情については省略するが、そんな訳で

ビスコには、市販の方のヒルズのキトン(赤ちゃん用)ドライフードを準備。


これを、まず3粒だけ熱湯に浸し、スプーンの裏でつぶし

昨日まで食べていた粉ミルクの離乳食(マッシュポテト状)に混ぜた。


ビスコとなっちゃん ※こんな感じ


“やはり肉食”と感心したが、

この3粒のドラフの匂いに、ビスコの本能は覚醒した。

前日までとは打って変わって、一生懸命に全部食べてくれた。


こうして、その後は毎日毎日、キトンのドライフードを1粒ずつ増やし、

粉ミルクの分量を減らしていった。


この頃には、ミルクを飲むのも、とても上手になり

飲んでいる時間も短くなったので、

温め直しも1回程度で済むようになっていた。

ビスコとなっちゃん


最初は、哺乳瓶の方が大きかったのに

ビスコのほうがちょっと上回る大きさになっていて

毎日、毎日、寝不足の中でも

私は感動させられていた。


本当に眠くてヘトヘトだったのは確かだったので、

煮沸消毒はやめにし、

人間の赤ちゃん用のミルポンを購入。

ほんの少しだけは楽になった。

このミルポンの消毒みたいな臭いは

小さな猫の体に悪いんじゃなかろうか?と、不安にもなったが

眠さのあまり、そんな考え事はすぐ忘れ

ひたすら、日々のことに追われていたのであった。



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