最近、新聞・テレビ等でアスベスト(石綿)による健康被害が大きく取り上げられ、
社会問題となっている。

アスベスト(石綿)とは、天然の繊維状のけい酸塩鉱物の総称である。
このアスベストは「奇跡の鉱物」とも呼ばれ、電気絶縁性・耐熱性・耐酸性に優れて
おり、ブレーキライニング・石綿パッキング・石綿板・石綿スレートなど様々な工業
製品として使用されてきた。
だが、同時に「静かな時限爆弾」とも呼ばれ、曝露してから20~30年以上経過し
て発症するというやっかいなものだ。
症例としては、定期健康診断等で行われる局部X線写真上、中下肺野に線状網状不整
形陰影が現れる。更に進行すると網状影、小輪状影が現れる。
石綿肺では、胸膜に肥厚な石灰化が見られることが多い。また、石綿粉じんは、肺が
んや胸膜中皮腫を発生させるという特徴がある。
石綿肺の治癒は、最新医学を持ってしても困難であるので、防塵マスクの着用など予
防処置は不可欠である。

当社でも従業員・関係請負会社の従業員約150人を対象に「健康状態調査」を実施
(直近1年間の健康診断受診票チェック)した。
当社従業員に該当する症例はなかったが、関係請負会社の2人に上記症例が見られた。

 関係請負会社・A社  Bさん(39歳) 
 所見:局部樟?命燭杷戮棒亞ゲ修見られる (通院中)
 職歴:大工(経験20年)
 
 関係請負会社・C社  Dさん(51歳) 
 所見:局部樟?命燭杷戮北崗?影が見られる (通院中)
 職歴:塗装工(経験30年)

アスベストが原因であると断定は出来ないが、経営者・産業医とも相談しながら健康障
害の原因調査・再発防止の措置・メンタルケアなどを引き続き進めていくつもりだ。


 <参考:厚生労働省のHP>
 http://www.mhlw.go.jp/
 <参考:アスベストってなあに?>
 http://www.jca.apc.org/asnet/welcome/dif.html