「津田沼駅南口地区」都市計画の変更等に係る公聴会の結果について

4月20日に行われた「津田沼駅南口地区」に関する公聴会の内容が市のホームページに載っています。その中から一部をご紹介します。

 

特に申し上げたい点は5点あるが、それに共通するのは、公的機関である地方自 治体が、正式な都市計画並びに事業として、全ての市民及びステークホルダーに対して、双方向のコ ミュニケーションを行うために提示する情報であるためには、次の5項目のそれぞれに、5W1H、 プラスもう1つのH、もう1つのHというのは、ハウマッチ。ハウマッチというのは金額だけではな くて、どれだけ車が来る、自動車が来る、そういうことも含めての話である。というような定量的な 情報を明記することは必須であると考える。 

その5項目を順に申し上げる。

1番目。計画、事業の必要性、背景、前提条件について。例えば、 今道路が混んでいるとか。お客様がこれから増えていくとか。住んでいる方が非常に困っているとか。 将来考えると耐震性に問題があるとか、そういうことが具体的に書かれているだろうか。 

2つ目。代替案の検討方法とかプロセス。それこそ今年の正月の広報にいきなりドカーンと絵が出 てきた。これは何か。代替案が無いのか。これまでも何回かこういうプロセスで、色んな情報をご提 供いただいているが、A案、B案、C案があってどれを選びましょうか、それを選ぶのは誰ですか、 それをどういう手順でやりましょうか、というものがあったか。私の記憶では無かった。それから私 はついしばらくまで市の環境審議会の委員をさせていただいていた。その中で、あそこには公園があ るため環境審議会の対象になるが、環境審議会の会議の資料の中に、あの絵がポーンと入っていた。

だが、民間企業が作ったイメージ図を、市の正式の審議会の資料の中に綴じ込むとは、何たることだ ろうと思ったわけである。それは当然、別紙にして2枚か3枚か付けて、こんなのもありますよと言 って示すのは当然だろう。私は環境政策課の方に申し上げた。 

3番目。計画事業、コスト。それはもちろん金額と誰が負担するか。そのコストというのも、イニ シャルコストと将来の運用コストの両方が必要である。それから場合によっては、その資金源の問題 になる。要するに資金の調達方法、借金でやるのか、それとも利用者の負担にするのか。今も利用者 負担でお金をかけるなんていうことは、市の別のとこで動いているが、それも大問題だと思うが。そ れとあわせてスケジュール、例えばさっきのあれでも、2週間というのが一旦だけ書いてあるが、何 月何日までに必要というのがどこにも書いてない。例えばまちづくりなんて当然作り始めてから出来 上がるまで、何年か掛かることだってある。そういうのは、例えば延びる場合もあるし、縮まる場合 もあるが、段階を踏んでいくものである。その中で当然、住民のこともあるだろう。それから住民だ けではなくて、津田沼の駅前は住んでいる人間以外の大勢の人が利用する場所である。だからそうい うところをどう考えるのかといったこともひっくるめて、お考えいただいた方がいいだろうと思う。 

4番目、事業実施の効果、影響。影響というのはメリットもデメリットもある訳で、それは両方と も想定を出して、予測を出していただき、例えばさっきお話があったけれども、交通量の予測なんて いうのは、しょっちゅう調査もやっているし、この間伺ったら、東京都市圏でやっている調査では十 分なデータが無かったから、ご自身もやってみられたとおっしゃっていた。そこがどのように反映さ れているのか、私なりにその資料が全く見えてこない。それからその場合予測はもちろん1年先2年 先では駄目である。5年先、10年先、そういうのも含めて頂かないといけない。 それから最後、これは大変重要だと思うが、当然事業評価というのが必要である。その場合、事前 評価、事後評価、それからそのチェックをしたりフィードバックの仕組みとタイミングというのは、 明確にしていただかないといけない。それはどこにも書かれていない。この度縦覧の対象である、案 の概要及び原案の内容というのを拝見した。びっくりした。例え話で恐縮であるが、完成予想スケッ チだけ示して、部品一覧、組み立て手順、遊び方と注意、販売価格等、通常くっ付いているだろう情 報が全く無いプラモデルを買えと言っているのと同じだと思う。そんなプラモデル屋には子供を連れ て行かないであろう。これはどなたがこういうものをご用意されて、こういうところにお出しになっ ているのか甚だ疑問である。以上1番に関しての意見である。

 

私ども素人にはな かなか馴染みの薄い、高度利用地区と特定街区という言葉が、別々にさも専門用語的に書かれている。 

もう1つは、後の緑地の変更とも関わる話であるが、要はこの辺が非常に手が込んでいるというか、 私ども素人をごまかすテクニックなのか知らないが、あそこには財務省が管理している国有地があ る。そこを貸していただいて今使っているというところがある。それは一応公園として使われている。 だけれどもその公園を処分してしまいたいということになっている。例えば都市公園を無くしますと いうことは、どこにも書いていない。緑地がどうのこうのというようになっている。だが都市公園と いうのは立派な都市施設の名称である。これを無くすとか増やすとか減らすとかというのは、都市計画決定しなければいけない話のはずである。 例えば、私が関わった環境部門だと、1 人当たり公園が何㎡ありますっていうのが、例えば日本全 国の平均に比べてどうであるとか。世界の平均と比べてどうであるかということは、すごく指標にな っている。だからそれが減ってしまうということに対してどう考えるか。あと例えば、習志野市の場 合には、例えば臨海部に広い公園があるため、そっちを使えばいいでしょうとか、そういう考え方も もちろんあるかもしれない。だけれども、緑が見える場所、或いはちょっとくつろげる場所、特にも っと大事なのは、こういう都市の拠点的なところに広場があるということが大事なことなのである。 その部分を削って、何となく緑色になっていればいいでしょうという話は、まちづくりとして失格で ある。この高度利用地区と特定街区について、これはその緑地を廃止するための文言、或いは国有地 の使い方を変えるためとしか思えない。 特に住宅整備について上記による変更で作られるようになったのでちょっと申し上げたい。このま ちづくり、都市計画をしているときに、特にこの場合は再開発事業ということになっている。一般的 に再開発事業で高層住宅を作るというのは、例えばごちゃごちゃで地震が起きたら、火事になって倒 壊とか壊れて火事になってしまうような、小さい建物にみんなが住んでいるから、そこを再開発して 建て直して整備しようというようなことは、これまでにも伺ってきた。 習志野市ではそういうケースで再開発事業としているケースは無いと思うが、今回この該当する地 区に関して、住んでいる人は今まで誰もいない。そこを再開発してマンションを作りますとは何であ るか。再開発になっていない。 そもそも都市計画を勉強されている方ならばよくご承知だろうが、なるべく用途地域、エリアを区 切って、そのエリアごとの用途をなるべく純化して、商業のとこは商業、工業のとこは工業、住宅は 住宅とやっていることである。駅前の一等地であるから、住宅はその背後にあればいいのではないか。 その駅前の一等地に高層マンションを作る。これは何か。都市計画としては逆向きである。明らかに。 当該地区にはこれまで住宅が無かったところに、新たに住宅を整備するというのはおかしいのではな いかということは、今申し上げた通りである。 これに関しては、今日は市の公聴会であるが、県がやった公聴会の時にも、ここで再開発をすると 言った時に、元々津田沼の駅前というのは、これから先あまり商業施設が来ると思えないようなとこ ろ。一体では何の用途でまちづくりをするんだと言ったときに、例えばご承知の方も多いかと思うが、

武蔵小杉の駅前みたいにマンションだらけにするのかということは、公聴会の時も申し上げた。だけ れども芳しいお話は何も返って来ない。その時よりも更に悪いのは、今商業施設は逃げていっている。 イトーヨーカドーもついに無くなるわけである。パルコもとっくの先に無くなっている。それにも関 わらず商業施設が四層あって、そこにマンションを作る。私も不動産屋だったらマンション売って、 高い値段で売り飛ばしたりするのは分かる。マンションじゃなくてあそこだったら億ションにできる 訳だから。 もう 1 つ問題は、住宅地化でどのような居住者を想定されているのかということである。例えば今 別の不動産屋さんで幕張の公園のど真ん中にシニア層ばっかり集めるマンションを作っている。そう いうものであるならば、それは駅前にある必要があるのかどうか分からないが、それならば例えば地 元の小中学校に通う人はいないだろうから、その心配はいらないだろう。 だけれどもすぐ隣の奏の杜では、小学校の対応をするのに、谷津南小まで行かなければいけないという ことになってしまっている。あれだって今回の事ではないが、かつてあそこの開発をしようとした時 には、そういう手当をできる業者が来たときにやらせるよということで、土地利用の変更をしなかっ たという経緯がある訳である。それなのにあの様である。これは何か。その業者と市の関係がまずか ったのか、市の中での教育部門と都市計画部門との関係が悪かったのか分からないが。 それに加えて今回これがポンと出てきて、どういう風に落とし前をつける気があるのか全く分から ない。それともお金持ちばかり来るから、地元の公立の教育機関へのニーズが発生しないと。皆さん、 お坊ちゃんお嬢様は、東京にお通いになるということならそれはそれで結構である。

 

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