新卒で循環器科2年目……
軽快して自宅退院となった患者さんを笑顔で送り出すこともあれば、残念ながら死亡退院となった方を何人も看てきた。

医療が高度化し、広い意味での延命措置というものは多岐に渡るが、この延命に何の価値があるのだろうと、疑問をもつことも少なくない。

個人的価値の話ではなく、『社会的価値が無い』……すごく非情だが、はっきり言ってそう思う時がある。

少なくとも、私は自分が人工心肺管理になった後、後遺症を残して軽快したら、請求書を見たときに溜め息をつくだろう。『高額医療制度で負担してもらった額を、社会に還元する働きをできるだろうか』と憂いて。
果ては『こんな無価値な人間が皆様の税金で助かってごめんなさい』と申し訳なさで涙が止まらないだろう。


医療とは誰のためのものか、何のために医療は高度化してるのか、それを支える日本の医療制度はおかしくないだろうか…
…様々な疑問が生じるが、『なんとなく』でも生きていける今の生活の中で、それは浮かんでは消える日々。

これからは思ったことを、メモとしてここに残していこうと思う。

ついでに、死にたがりな自分の価値を、少しでも見出だせれば万々歳である。