夫と博多座デート。

小千谷縮の夏着物に羅の博多織の帯。
やっぱり麻は涼しい。

足元はカレンブロッソ。博多紋織の鼻緒です。
この日の公演は「其礼成(それなり)心中」。
三谷幸喜さんが挑戦した文楽です。



時は元禄。大阪では近松門左衛門の「曾根崎心中」が大ヒット。
舞台となった曾根崎ではこれに感化された男女の心中が相続いたため、その界隈で饅頭屋を営んでいた男にとっては大迷惑。「死を呼ぶ饅頭」「縁起が悪い」と売れ行きに影響が。
「これ以上ここで死なれちゃかなわん!」と男は夜な夜な見回りに・・・
三味線の泣くような音色、太夫の朗々とした詠い、そして人間そのものじゃないかと思うほど感情豊かな人形の演技はまさしく文楽。
なのに、「パトロール」「ネイルサロン」といった現代語が飛び交い、人の弱さと強さを描いた物語はやっぱり三谷監督らしく、人間愛とユーモアに満ち溢れていました。
お昼を食べて、地下鉄へ。
そこで私の忘れ物を取りに戻った夫を一人ぼんやり待っていると、
向こうからとてもきれいで上品な女性が近づいてきて、話しかけてこられました。
博多織工業組合の浴衣パーティで私を見かけたとのこと。しかも。
「ブログ読んでます」
うわー嬉しい! こんな拙いものを面白いと言ってくださる方がいらっしゃるとは・・・本当に励みになります。
またお目にかかれるといいなぁ。
戻ってきた夫と一緒に百道浜の福岡市博物館へ。
途中、通称「サザエさん通り」を歩きます。
作者の長谷川町子さんがこの界隈で育ち、百道浜の海をヒントにサザエ、カツオ、ワカメなど登場人物の名前を考えたと言われています。

サザエさんと町子先生の銅像。
福岡市博物館で「ボストン美術館浮世絵名品展」を鑑賞。
鈴木晴信の名画にうっとり。

ダイナミック画風の歌川国芳がヤングジャンプの劇画とすれば、
晴信は「りぼん」「マーガレット」の少女漫画といったところでしょうか。
美少年と美少女が並び立つ絵が多いのですが、いずれも繊細で優美です。
そして「どっちが少年でどっちが少女だっけ(笑)」と思うほど中性的な描かれ方。
エロスからは遠く、実に清らか。
太平の世らしい静かで平和な美しさでした。
日本文化を堪能した一日でした。