「ジャケ買い」な染帯 | すみれのキモノ笑う日々

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週末着物ではありますが、着付けに悩みコーディネートに失敗するちょっと笑える着物のお話、日々のアレコレをつづります。

ジャケ買い(ジャケがい)とは、レコード、CD、DVD、本などのメディア商品を内容を全く知らない状態で、店頭などで見かけたパッケージデザインから好印象を受けたということを動機として購入すること。ジャケット買いとも。(Wikipedia)

何年たっても着付けがほんとにヘタです。特に帯結びは毎回苦労します。
そのせいもあって、手持ちの帯は柄行の心配がない全通のものが多いです。
お太鼓柄の帯は、柄がうまく出ない、うまく出た日は前帯の柄がちょうどいいトコに来ない、など今でもコツがつかめないのでもう最初から敬遠してしまってます。

ところがたま~にネット、とりわけオークションなどを見ていると
「お。この帯面白い」とつい勢いでポチッとしてしまうお太鼓柄があります。
そしてそんな帯に限って、「いつどこに締めていくのだ、そもそもどの着物に合わせようとしたのだ!」とオノレを問い詰めたくなるほど、いつもの自分のテイストから大きく乖離しているのです。
そう、中身を見ずに装丁が気に入ってCDや本を買うのと同じで、「なんか絵的にツボだったから」という理由だけで帯を買ってしまいます。
そして手元に来てから「どうしたらいいのでしょう」と考え込むのでした。

そんな私の「ジャケ買いコレクション」。

●エントリー№1「紅型風塩瀬染帯」
どうしたらいいのでしょう度:20パーセント




一応全通なんですが、模様が大きいので柄合わせに配慮を要します。
チョウチョ?虫?お花?そしてそれらをモチーフにした水引?ぽい模様がドドン!と大きく主張しているのがなぜか面白かったです。
アンティークやレトロはあまり買ったことが無いのですが、うっすら昭和っぽい配色にも懐かしさを覚えてしまいました。
まあそれほど着物を選ぶ帯ではないとはいえ、いつもの自分があまり選ばない雰囲気ということで。


●エントリー№2「本加賀友禅魚文様」
どうしたらいいのでしょう度:60パーセント




加賀五彩の色合いが鮮やか。鮮やかすぎて目に刺さります。
実は私が着物を着始めた頃、当時良くお邪魔していた呉服店で作家ものの加賀友禅帯を見せていただきました。帯の地色はレモンイエロー。大きな絵皿模様の中心に描かれた薄紅色の牡丹の花。それはそれは色鮮やかで美しく、絵画として額に入れたいほどでした。「いつかはこんな帯を身にまとう自分になりたい」と感動したのを覚えています。
それから着物や帯の好みも変わり、どちらかというと染めよりも織りに目がいくようになりましたが、やはり着物や帯の優雅さの真骨頂はこうした染めの技術に生きていることをあらためて思い出させてくれます。
この帯はそんな思い出を誘ったのと、お魚さんの表情が絵本のようにほっこりしていてかわいかったので、右人差し指がポチっと。


●エントリー№3「壁画絵師・木村英輝」
どうしたらいいのでしょう度:100パーセント




ジャケ買いの真打ち登場です。
京都が生んだロックイベントプロデューサーにして壁画絵師。平成の琳派・木村英輝(Ki-Yan)さん。近代的な建物から神社仏閣の壁画を手がけておられます。
アパレルやグッズも販売していて、夫の友人がTシャツをプレゼントしてくれたことから、私はKi-Yanを知ったのでした。そのときのご友人が「奥様がお着物好きだと聞いたので和テイストにしました」と添えてくださったことにとても感激したのです。その気持ちがまたまた右人差し指に伝わりポチっと。
帯の柄は天を舞う象。大胆な筆致ですがなんともいえない笑みを浮かべた象さんを見てると「じゃあ自分も空飛んでみるか」という気分に。
さすがにコーデに悩みそうですが、この帯を締めて京都に行ってKi-Yanスタジオにお邪魔したいです。

脱線しますが、象さんが大好きな私はこの本もジャケ買いで読みました。そしたらすごく面白い。本を愛する皆様にお勧めです。



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「どうしちゃったのすごいねそれ」的コーデの私を見かけたら、上記事情をご賢察のうえ、温かくお見守りくださいませ。



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