「 あすなろ子ども囲碁教室 」には 2才3才のマメ棋士もいる。

石を並べたり 石をつまんでは手のひらにのっけたりを 

繰り返しては 楽しそうだ。

まるで 白黒の石と対話している。

傍らで 父親がじっと見守っている。

ほほえましい 光景だ。

このお父さんも 囲碁初心者とのこと。 

 

小学生の お子さんが通う ある母親。

いつの間にか 

この教室のシニア世代から 子どもまでが 真剣に囲碁にむき合ったり 

世代をとび越えたコミュニケーションが たえなかったりする雰囲気が 気に入って

運営に力を貸してくださっている。

碁を打ったことのない方でも この場の空気に魅せられているのかも しれない。

 

囲碁ほどルールが簡単なのに 

どうしていいのか 戸惑ってしまうゲームもないだろう。

しかし 習い始めてわからないことがいっぱいでも 一か月ほどでだんだん

打てるようになってくる。

同じくらいの棋力の方と ちょっと理解が進んでいる三人以上がそろうのが理想だ。

 

「 三人よれば 文殊の知恵 」 と…。

 

ある 父親は 子どもがやっているのを見て ハマってしまった。

子どもが 読む棋書の漢字を読んであげているうちに 

やり始めるようになった母親 といったケースも聞く。

いつの間にか 家族を巻き込んで( 巻き込まれて? ) 

碁盤を囲むようになった家庭も あるようだ。

 

「 しばしば 子どもならではの直観力に驚かされ 

  その成長ぶりを見てとれることが 親として嬉しい。

  親だからとか 子どもだから ではなく 

  碁盤の前では フラットな関係だという   時間がもてることがいい。」と

お話ししてくださったことが 印象的だった。