すみれデス![]()
主任
「土曜日、東京に買い物に行こう。
そこで好きなのを選んで」
主任はあたしの左手の薬指を握ってそう言った。
と、ととととととととと東京ですか![]()
そうビビるあたしを尻目に、時は流れまくり
あっという間に問題の土曜日になりました
。
電車に揺られて大都会東京へ。
「ねえ、ほんとに買っちゃうの![]()
」
「じゃあ何のために今日ここまで来たんだよ」
すこぶる挙動の不審なあたしを連れて、
主任はぐんぐん大型デパートの扉を抜けて歩いていく
。
その先は一面
きらびやかな宝石売り場。
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ま、まぶしいっス![]()
(/ω\)![]()
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こんなところ、来たことない、ワケじゃないけど
自分のを選びに来るなんて、初めてでした
。
そう、31歳になるこの時まで、
彼氏にアクセサリー買ってもらったことなんてありません。
恥ずかしながら。
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(・∀・)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
。
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強烈にしり込みするあたし。
主任は手を引っ張っては、振り向いて
“しょうがないなあ”
という顔で足取りの重いあたしの顔を覗き込んだ。
満面の笑顔で店員が話しかけてくる。
店員
「いらっしゃいませ。
お探しのものはございますか
」
こんなキラキラしたとこで、このあたしがお探しのものなんて
ございますワケございません(笑)
あたし、なんて場違いなとこに来ちゃったんだろう・・・
。
急に自分がダサくて、みっともないものに思えてきて悲しくなった。
もし。
もし隣にいるのが、主任
じゃなくて
“P”だったら・・・・・・・・。
どんなにステキで、幸せで、ワクワクする体験だっただろう。
恐る恐るショーケースを覗いてみた。
ん万円の小さな石がちりばめられたリングの数々。
あたしの心の中には、Pへの想いがちりばめられている。
以前は、大きな不恰好な原石だったけど…
細かく砕け散った今では
きらめく想い出がショーケースの中身に負けないくらい
輝きを放っていた。
主任の背後で、こっそりと気付かれないように
溢れてくる涙を拭いたあたし。
「じゃあ、この手前のと、これとこれを出してくれる
」
ぐずぐずしているあたしに代わって
主任
が、店員さんにお願いしている。
「かしこまりました」
てきぱきと、目の前にリングを並べる店員さん
。
「こんなのはどう![]()
・・・・じゃあ、こんなのは
」
主任
はどうやら、
本気で買ってくれる気らしい。((゚m゚;)
(今まで信じてなかったのかよ
)
それなのに、あたしは1人、帰りたくなっていた。
Pのことを思い出して泣いていた。
主任
は、苦笑いして
「もちょっと、他も見てきますわ」
店員に告げて店を出た。
「あっちに行けば○○デパートもあるし
そっち見てみようか」
「ごめんなさい、本来ならあたしが東京案内する役なのに」
※主任
は関西出身です。
「そうだよな~(苦笑)
俺もまぁよう分からんけど…適当に行ってみるか」
主任
は優しい。
主任はこれ以上ないって言うくらい、あたしのことを考えてくれる。
でも。
いきなりの高価なプレゼント。
行きなれていない場所。
左手の薬指。
全てがあたしにとって、重かった
。